Tell Her Lies(And Feed Her Candy)/Jerry Douglas

平凡に終わるはずだった1日が、ちょっとしたことで狂ってしまうということが時たまある。昨日もそんな日だった。仕事も終え、日記も書き終えて、夕食後、階下のポストに郵便物を取りに行った時、思い出したくもない事件が起きた。手紙と一緒にポストに投げ込まれているチラシを見つけて、私の心臓は停まりそうになった。そこには、私が何よりも恐れている生き物が数匹写っていたのだから。すぐに眼をそむけたけれど、あまりにもリアルなその姿は、しっかりと眼に焼きついている(多分写真かCGのどちらかに違いない)。もし、その場でショック死したとしても、多分「突然死」で片付けられてしまうんだろうな・・・そう思うと、意地でも死んでたまるか!という気になって何とか気を取り直した。こんな生死にかかわるようなものを、平気でポストに投函するなんて、ひどい業者もいるものだ。もしかすると、最近よく取り上げられる突然死や心臓麻痺の何パーセントかは、こういったことが真の原因かもしれない。本気でそう思った。
この件ですっかり動揺していたら、その後、またちょっとした出来事があった。こちらは、事件というほどのものではないけれど、しばらく神経が昂ってしまったのは事実。私は、なぜか勘だけは鋭くて、気付かなくてもよいようなことまですぐに察してしまう。そのせいで、会話がこじれることがある。会話の相手が、私の気を遣ったつもりで、変に言葉を濁したり、さしさわりのない嘘をついても、その口調や雰囲気で、私はすぐに見破ってしまうのでかえって辛い。事実の通りに言ってくれたら、そのままさらりと流せるようなことでも、口ごもられると逆に不自然さを感じ、必要のない詮索までしたくなる。今回は、すぐに誤解が解けたからよかったものの、漠然とすっきりしないものが残っている。
というわけで、タイトル・ソングは私の気持ちとは正反対。たとえどんな時でも、ウソなんかついてほしくない。それに、キャンディなんかでごまかされたくない(って、もしやこれはもっと深い意味?それじゃ、ここだけは軽く流すべきかな)。
Jerry Douglasといえば、「アコースティック界のJimi HendrixCharlie Parker」とも称されるドブロの名手だというのに、初めて知ったのは、昨年グラミー賞にノミネートされたJormaの『Blue Country Heart』に、Sam BushやBela Fleckらと共に参加して話題になった時。今でもほとんど門外漢同然だ。