Speed King/Deep Purple

かつては夢中で見ていたF1も、年々、醒めた眼で見るようになっている。今日から開幕した今季のグランプリも、何となくTVをつけていただけだった。M.Shumacherが引退したため、その後釜としてRaikkonenがマクラーレンからフェラーリに、そして、Alonsoがルノーからマクラーレンに移籍という大変化だけでなく、聞き慣れない名前がずいぶん増えていることに気がついた。中には、語尾を見ただけで明らかにフィンランド人だとわかるHeikki Kovalainenや、本名なのか何だかわからないScott Speedなどという人までいた。いつものことながら、名前というものに対して、つい敏感に反応してしまう。そしてもちろん、新参加者全員の顔と名前とプロフィールを、ざっとチェックすることも忘れなかった。残念ながら現時点では、自慢の動物的嗅覚(?)で、何かが嗅ぎ取れるような人は見つかっていないけれど・・・。結局、優勝はRaikkonen。これまで、力だけではどうにもならず、悔しい思いをすることが多かったけれど、マシンに恵まれるようになった今季の活躍は大いに期待できる。
中継が終わってから、毎月18日に上御霊神社で開かれるという囀市に行ってみた。15日に開かれた百万遍の手作り市は、ちょうど仕事中だった上、天候もよくなかったので断念した。囀市は、それよりずっと規模が小さいけれど、比較的近所だということもあり、寒いのを我慢しながら、話の種に覗いてみることにした。
普段でも15店程度という出店は、早朝の雪のせいか、今日はせいぜい10店舗だった。それでも、手作りのからし菜漬やクッキーなどを安く買い、気分良く帰ろうとしたら突如異変!
まるで鎖を巻きつけられたかのように、身体全体が重くなった。この神社は、元々、悪霊や疫病を鎮めるために建てられたところで、その後、応仁の乱の発祥の地とも言われるいわくつきの場所。それでも、体調の急変は、気のせいだと思うことにして、近くにある某古本チェーン店に立ち寄った。ところが、入店し、階段を上りきった頃に眼の前が真っ暗になって、そのまま崩れ落ちそうになった。実は、このお店との相性も悪く、去年、初めて訪れた時にも、突然、息が苦しくなった。それ以来、心身共によほど好調の時でないと、中には入らないことにしていた。今日も、あまり乗り気ではなかったものの、つい入ってみたらこのありさまだった。
急いで外に出て、かろうじて自転車を押しながら、そこから遠ざかるにつれて、徐々に体調が戻っていった。きっと、あのお店とその界隈には、何かが潜んでいるに違いない。そう確信せずにいられなかった。