Smackwater Jack/Carole King

お昼過ぎにPHSの着メロ「Cocaine(by J.J.Cale)」が鳴った。PHSへの着信はめったになく、たまにあっても事務的なものがほとんどだが、珍しいことに、いつもお世話になっている音楽サイトの管理人さんからだった。しかも今年になって初めて。最新号の『レコード・コレクターズ』誌に、Jack Casadyのインタヴューが載っているということを、わざわざ教えてくれたのだ。Jackといえば、日本では信じられないほど過小評価されているバンドJefferson AirplaneとHot Tunaのメンバーであり、彼自身、世界一過小評価されているベーシストと言える。初ソロ・アルバム『Dream Factor』が発売されてから、まもなく1年近いが、今頃になってインタヴューの翻訳が掲載されるとは、その雑誌での扱いがいかに低いかよくわかる(それでも、載せてくれたこと自体に感謝しなければならないのか)。このアルバムには、古くからの相棒Jorma Kaukonenだけでなく、Paul BarrereやWarren Haynes、さらにはDoyle Bramhall2世なども参加しているが、一部のインストルメンタル・ナンバーを除いては、全体的にリラックスした仕上がりになっていて、やや物足りないというのが第一印象だった。でも、今改めて聴き返してみると、決してそうではないことがわかる。
このJackが、94年と97年に来日した時、運良く直接、言葉を交わす機会があった。あまりにも腰が低く、愛想の良い人なので驚いた。帰国後、クリスマス・カードまで届いたが、そこに貼られている切手は、ブルーズマン・シリーズだったので、その細かい心遣いに一層感激したものだった。
ところで、このところネットの恩恵をよく口にしているが、国内外問わず、同じような趣味を備えた多くの人々と知り合いになれるというのも、大きなメリットの1つだろう。今回久しぶりに電話をくれた人も、直接お目にかかったことは1度しかないが、何かとお世話になることが多い。また、今使っているパソコンを組み立てる際には、別の方が電話で何時間も、厳しく指導してくれた。他にも多くの方々のお世話になって、ネット・ライフを満喫している。同性のネット仲間とは、まるで井戸端会議のようなチャットさえ楽しんでいるということも白状しておこう。
さて「Jack」が入っているというだけで、またもや安易なタイトル・ソング選びとなったが、Pentangleの「Jack Orion」でもよかったかもね。どちらも大好きな曲だから。