Love In Vain/Robert Johnson

こんな季節になると、そろそろ夏野菜が出始めるのでうれしい。ほとんどの野菜が温室栽培で年中食べられるといっても、やっぱり路地物にはかなわないから。で、何が一番うれしいかというと、ゴーヤ!初めて食べた時以来やみつきになり、ついに去年から生食するようになった。音楽に対する好み同様、食べ物もクセのある物に弱いようだ。好きな野菜を並べていっても、ゴーヤを筆頭にタイ料理でおなじみのパクチー、セロリ、ガーリック、タマネギ(もちろん生食)、ラッキョウ三つ葉、パセリ、ミョウガアルファルファ、パプリカetc.と続く。そういえば「セロリ」なんていう歌があった。山崎まさよしの曲だったっけ(SMAPヴァージョンが有名だけど、あんなヘタクソなのは書きたくもない。コンサートに行ったことがあるくせに!と突っ込まれそうだけれど、10年も前のことだからもう時効)。
で、今回、なんでRobert Johnsonを選んだかといえば、以前、山崎まさよしが「Robert Johnsonの足跡を辿る」という特番に出ていたのをふと思い出したから。つまり、私の得意技の「話の脱線」というわけ。その番組では、あの「Cross Road Blues」のモデルらしき十字路や、彼が埋葬されているというお墓まで紹介されていた。伝説の人物らしく、ミシシッピー州各地にお墓が散らばっていて、どれが本物なのかわからないとのことだった。
タイトル・ソングを初めて聴いたのは、オリジナルではなくRolling Stonesヴァージョン。映画『ギミー・シェルター(Gimme Shelter)』では、獅子座のシンボル・マークのTシャツに、長いスカーフを巻いたMickがこの曲を歌う時、画面がスローモーションになってとても印象的だった。あの頃のMickはたまらなくセクシーだ。当時、地方小都市に住んでいた私は、この映画をなかなか見ることができず、顔なじみになっていた映画館に何度も足を運んで上映をお願いした。「お客が入らないから」と渋る支配人を説き伏せるため、筆跡を変え、変名で上映リクエストのハガキまで出した。その結果、春休みに3日間だけ特別上映してくれることになった。しかも『バングラデシュのコンサート(The Concert For Bangla Desh)』と2本立てで。幸い、予想以上に大入りで安心した。私は連日通い詰め、最終日にはカセットレコーダーまで持参した。そういえば最近Eric Claptonが『Me & Mr.Johnson』というカヴァー・アルバムを出したけれど、まだ聴いていない。