コミック雑誌なんかいらない/頭脳警察

アメリカからCDが到着。一番欲しかったものだけ発送が遅れているというのは、ちょっと皮肉。とりあえず先に届いたのは#1:Kasey Chambers『Barricades & Brickwalls』、#2:Nick Gravenites『My Labors & More』、#3 & 4:Slaid Cleaves『Wishbones』&『Broke Down』の4枚。
#2は、匿名ゲストとしてQMSが参加しているので、前から気になっていた。長らく在庫切れでやっと入手。#3 & 4は、私のラジオ局でたまたま紹介されたのを気に入り、何となく注文してしまった。テキサスのオースティンを中心に活動しているSSWらしい。彼のヴォーカルは、Jackson Browneをややひ弱にした感じ(でも、見た目はJBの方がずっとキュート)。#1については長くなるのでまた改めて。
ところで、何となく気配を感じ、書店のコミック・コーナーを久々に覗いたら、案の定『エロイカより愛をこめて』30巻が出ていた。70年代後半から始まったこの漫画の作者、青池保子女史は、当時の漫画家によくあったようにロック・ファンで有名。ここでは、Led Zeppelinの全員を取り上げ、特に、Robert Plantを少女漫画風にアレンジした「エロイカ伯爵」とJimmy Pageそっくりの会計士「ジェイムズくん」は、少女漫画史上に残る名物キャラとなっている。耽美派のゲイの大泥棒と、NATOのドイツ人少佐が主役のこの作品は少女漫画のスケールを越え、世界を股にかけた壮大なスパイ・コミックとも言える。25年を越える連載中、東西冷戦終結前後に数年間ブランクがあったが、奇跡の復活以後は、TVの軍事評論でおなじみの岡部いさく氏が軍事&武器アドヴァイザーとしてクレジットされ、さらにストーリーが緻密になっていった。幼稚園児の頃から漫画が大好きで、小学生になると少年漫画にまで手を出すようになった私は、こんな話題になるとつい饒舌になる。書きたいことはもっとあるけれど、この辺で自粛。
そういえば、1年ほど前、古本屋で偶然『ロックの絵本』というロックの対訳詩にイラストを添えた78年発行の本を見つけた。そこでも青池女史はLZの「Achilles Last Stand」、EL&Pの「Pirates」、King Crimsonの「Epitaph」などを取り上げていた。
タイトル・ソングを歌う頭脳警察は、リアルタイムでは聴く機会がなかったけれど、後追いでよく聴いた。当初は発禁になったほど歌詞は痛烈だが、ヴォーカルのPANTAには、近寄りがたいイメージはあまり感じられない。だから好きなんだけど・・・。