Unchain My Heart/Joe Cocker

長い間、思い違いをしていたことにようやく気付き、唖然とすることがよくある。これも情報化時代の賜物?それとも、たまたま私1人だけ知らなかったものの、実は周知の事実?今回の発見は、Thunder & Lightningの86年ライヴ(John Lee Hookerがゲスト出演!)を聴いていた時のこと。途中で、Billy Robertsという、シスコ出身のフォーク・シンガーが登場した。何とその人、Jimi Hendrixヴァージョンであまりにも有名な「Hey Joe」の作者だと紹介されていた。この曲は、QMSのDino Valenti作だと信じ切っていたので、まさに眼からウロコだった。慌てて調べたら、<a href="http://www.tsimon.com/heyjoe.htm">こんなサイト</a>を見つけた。それによると、元はフォーク・バラッドだったこの曲を、ちゃんとした形にしたのがBilly Robertsらしい。さらに<a href="http://www.heyjoe.org/">こんなサイト</a>もあり、そこでは話が一層複雑だ。Billy Robertsの恋人だったという元女性ソング・ライターが、自分が作ったその曲を版権登録する前にBillyに盗作され、歌詞だけ変えられたと主張している。それに対し、Dinoの元恋人を名乗る女性が、彼がこの曲の印税を得ていたと反論している。真相はいかに?それほど思い入れのある曲ではないけれど、このような論争の的になっていること自体、とても意外に思う。ちなみに、一番好きなのはRobert Plantヴァージョン。Golden Cupsもカヴァーしていたらしいけれど、残念ながら、それはまだ聴いたことがない。
JoeつながりでJoe Cockerを選んでしまった(Joe Walshにすべきだったかな?)。特に好きなタイプのシンガーではないけれど、古くからライヴ映像でお目にかかることが多いので、いつのまにかおなじみになっている(オリジナルのWoodstockと、25周年記念のWoodstock'94の両方に出演した数少ないアーティストの1人でもあるし。ちなみに、同じくいずれにも出演したのはThe BandとJorma & Jack他)。また、QE2世即位50周年ライヴに出演していたのも記憶に新しい。タイトル・ソングのオリジナルはRay Charles。多くの人がカヴァーする、私のお気に入りソングの1つ。同じく色々なアーティストにカヴァーされている「You Keep Me Hangin' On」とよく似た内容の歌詞だ。このように、つれない相手に心を弄ばれるという、宙ぶらりんな気持ちを歌った曲って、多くの人から支持されやすいのだろうか?私なら、最初から、そんな悪い人とは付き合わないので、自分にはまったく縁のない曲だと思っている。