The Olive Tree/Dr. John

一昨日徹夜したにもかかわらず、昨日の昼間、計1時間半程度の仮眠しかとらないまま、夜になってもなかなか眠れず、気が付いたら朝の5時になっていた。その間、聴いたCDはRLJの1stと『Pop Pop』の2枚だけ。Norman Seef撮影の1stのジャケットは、発売当時からすでにおなじみだったけれど、結局、今日まで手に取ることはなかった。オープニングはヒット曲「Chuck E.'s In Love」。そういえば、これなら聴いたことがあったっけ。アメリカに居た頃、カーラジオから時々流れていたのを何となく覚えている。でも、私はヒット・チャートが流れるFM局は嫌いなので、できる限り、マイナーなFM局に切り替えてもらうようにしていた。というわけで、フルコーラスを聴くのは、正真正銘、今回が初めてだった。ちょっぴりなつかしさを感じる間もなく、すぐに2曲目が始まり、いい感じ!と思っているうちに、どんどん彼女の世界に引き込まれていく。5曲目「Easy Money」〜7曲目「Dann's All-Star Joint」あたりが、1回聴いただけで特にお気に入り。正直に言うと、全体的に、大の苦手なホーン・セクションが入っている曲が目立つけれど、それを差し引いても彼女自身の個性が勝っている。最初は、クレジットも歌詞カードも見ないで聴いた。後でチェックすると、いわゆるAOR系のミュージシャンのオンパレードだった。これまた暴言を覚悟で言うと、単に、何でもそつなくこなす職人さんというイメージ(これって、大きな偏見?)がして、危うさやスリルが感じられないので、私にはほとんど興味のない人たちだ(私が、自分で楽器を操らないので、一層そう感じるのかもしれないけれど)。そんな中で1人の名前を見つけてうれしくなった。それはMac Rebennack、そうDr.John。苦手な顔ぶれのパーティーに参加してぎこちのない気分を味わっている時に、近所のおじさんの姿を見つけたようなホッとした気分だった。というわけで、タイトル・ソングは、彼の『Anutha Zone』に収められている私の好きな曲。ちなみに、私はオリーヴ・オイルはよく使うけれど、オリーヴの実はそんなに好きではない(どうでもいい?)。
一方、もう1枚の『Pop Pop』は、カヴァー・アルバムだけれど、タイトルのわりに、案外選曲が渋いのがうれしい。Ringo Starrもカヴァーしていた「Bye Bye Blackbird」まであるので驚いた。それ以上にうれしかったのは、JAの「Comin' Back To Me」。実に憎い選曲だなあ。