Black Cat Moan/Don Nix & Friends

やっと仕事が終わったら、急に気が抜けて何もする気がなくなった。時間に追われている時に限って、ヒマになったらあれもこれもやろう!と思うくせに、いざ終わってみるといつもこうだ。CDも今日はKasey Chambers『The Captain』しか聴けなかった。『Barricades & Brickwalls』がとても気に入っていて、それと同じ重苦しい路線を期待していたのに、やたらと軽快でカントリーっぽいので、ちょっとがっかりした。元々、家族でDead Ringer Bandというカントリー・バンドをやっていたというのだから、不自然な流れではないのだろうけれど、私の好みからはかなりはずれる。とはいうものの、あの声と歌い方は相変わらず大好き。未入手の新譜『Wayward Angel』については、「大きな変化はないけどなんか感じが違う。野良猫が飼い慣らされた感じとでもいうのか、聴く者への挑戦的な態度が薄れたかも。」というレヴューもあるので、やや躊躇している。それに今のところ、オーストラリア盤のCCCDしか出ていない上、かなり高いというのも、購入をためらう大きな理由となっている。
ところで、仕事の仕上げをする際、緊張感がほとんどなくなっていて、ネットラジオを流していた。CDと違いネットラジオなら、それほど仕事の妨げにはならないだろうという軽い気持ちだった(ただし、Radio Cipollinaは絶対にダメ!BGMどころではなく、仕事を中断して聴き入ってしまうに決まってる)。選んだのは、れいのカスタム・メイドの局。ところが、いきなりRLJの新譜から「Lap Dog」という曲が流れてきた。こんなのを聴いてしまうと、また欲しくなってきたので困る。これ以上、私を貧乏にしないでほしい。
おまけに、次に流れたCat Powerの「They Tell Me」という曲を聴いて、そのけだるく、やる気のなさそうなメロディと女性ヴォーカルが気になってたまらなくなった。初めて耳にするバンドだけれど、私の登録アーティスト・リストからその嗜好が分析された結果、きっと私の気に入るだろうということで薦められた曲だった。コンピュータの分析システムも、なかなかあなどれない。私はすっかりその策略にはまってしまい、すでにwish listに入れる寸前だ。
タイトル・ソングは、単なる「ネコ」つながり。初めて聴いたのは、もちろんBeck, Bogert & Appiceのカヴァー・ヴァージョンだけれど、こちらは一昨年出たDon Nix本人によるセルフ・カヴァー・アルバムから。