It's Not Like Independence Day/Dinosaurs

今日はアメリカの独立記念日ということで、シスコに住んでいた頃のことをふと思い出した。独立記念日といえば花火がつきもので、友人たちと海岸まで見物に行った。ところが、夏とはいっても、夜になるととても冷え込んできて、花火どころではなくなった。日本の花火大会並みに、多くの人でごった返していたにもかかわらず、その熱気より、冷気の方が強いなんて思いもしなかった。その前年まで、LAからさらに30分ほど南下したところに住んでいて、冬でも薄着で平気だったので、読みが甘かったのだろう。カリフォルニアの北部と南部の気候差を、身をもって体験させられた。この違いを考えると、それぞれの地域の音楽性が大きく異なるのも、充分に納得できる。
さて、今日のタイトル・ソングを初めて聴いたのは、Radio Cipollinaでだったが、メロディがRolling Stonesの「You Can't Always Get What You Want」そのものなので驚いた。有名なヒット曲のメロディを、断りもせず堂々と拝借するなんて、Neil Youngの「Borrowed Tune」(歌詞の中でも「この曲のメロディをStonesから借りてきた」と歌われていて、実際に「Lady Jane」のメロディが使われている)じゃあるまいし・・・。
ところで、この「You Can't Always Get What You Want」には、なぜか「無情の世界」という邦題がついているけれど、実際はそれほどキツいニュアンスはない。もしかすると、完全否定と部分否定を取り違えて解釈されているのかもしれない。要するに「Sometimes you can get what you want, and sometimes you can't (get what you want)」ということなのだから、「無情」と言い切れるほどひどくはないのだ。むしろ、楽観主義者なら、「時には欲しいものが手に入るというわけだから、悪くはないじゃないか」と思うに違いない(もちろん、悲観主義者ならその逆に、「時には、欲しいものが手に入らないことがあるなんて・・・」と嘆くだろうけど)。つまり、考え方次第で、物事は何とでもなるのだと思う。コップの中に水が「まだ半分も残っている」と見るのか、それとも「もう半分しか残っていない」と見るのかと同じようなものだ。では、私自身はどうなんだろう?と考えてみると、場合によって、そのどちらにもなりうるというのがわかる。気持ちの上では、常に楽観的でいたいと思う(精神衛生上)のに、実際には、あきれるほど悲観的になることも多いようだ。また話が脱線した。