Sweet Emotions/Terry & The Pirates

昨日に引き続き、飽きもせずRadio Cipollinaを聴いていたら、何と『Happy Trails』のアウトテイク音源が流れた。『Shady Grove』のアウトテイクなら、ネット・デビューする前に、ある人(生前のNicky Hopkinsにインタヴューしたことがあるという、実にうらやましいお方)から頂いていたけれど、『Happy Trails』となると、QMSで一番好きなアルバムなのだから、さらに興奮度は高まる。うるうるソングに選んでいた「Calvary」なんて、何テイクも繰り返されるのでなおさら。Cipollinaではなく、Gary Duncanによるインストルメンタル曲で、タイトルのカルヴァリとは、ゴルゴダの丘の別名であることからもわかるように、キリストが磔にされた場所。Gary自身、漠然とそれをイメージして作ったらしく、そのメロディは荘厳で、しかも物哀しい。いつ聴いても、胸を締めつけられそうになる(といっても、私は信仰心がさほど篤くはないので、キリストを思い浮かべながら聴いているわけではない)。
ところで、私には、うるうるソングとはまた微妙に違い、うまく言葉には表わせないけれど、聴いているだけでうっとりとした気分になる曲がある。ちょうど今日のタイトル・ソングのように「スウィートな気分」になる曲とでも言うべきだろうか。Aerosmith(Steven Tylerがステージから落ちてケガしたそうでお気の毒!)にも、よく似たタイトルで「Sweet Emotion」という曲があり、当然、こちらの方が何百、いえ、何百万倍も知名度が高いけれど、なぜか「やりたい気持ち」という邦題がついている(歌詞を見ると、どうやらグルーピーを連れ込むような内容なので、まあ大ハズレではないだろうけど)。もちろん、私が言っているのはそういう意味ではないので、誤解なきよう。
で、私が思わずうっとりしてしまう曲として最初に挙げたいのは、Pentangleの「Hunting Song」。Jacqui McSheeとBert Janschのヴォーカルの掛け合いが、妙に官能的というか、わけもなくドキドキする。まるで自分が中世にタイムスリップしているような気分にさえなる。それからPink Floydの「Julia Dream」(歌詞の1語1語の響きもたまらない!)、Zeppelinの「The Battle Of Evermore」などが浮かんでくる。うるうるソングにも入っていたJAの「Martha」はここにも入る(特に、最後の方の♪What a great thing to be free〜♪という部分で感極まる)。他にもTrafficの「John Barleycorn」とか、色々ある。