Coming Into Los Angeles/Arlo Guthrie

すでに37℃を越える気温を体験したので、もう何も怖くはないと開き直っていた。寝る時も、エアコンはおろか、扇風機さえつけず、窓を開けておくだけで充分だった。が、甘かった。連日35℃以上続くと、さすがに徐々にバテてきた。昼間、エアコンをつけていないと後頭部が熱くなり、意識を失いそうになる。20代後半の頃、暑さで倒れたことを思い出した。例年にない猛暑が、そろそろ終わりかけた9月中旬のことだった。起床の途中でフラフラっと倒れて、起きられなくなった。何度か試してみても、結局無理だった。まる2日間寝たきりになった。夏バテは蓄積されるということを、その時初めて知った。それ以来、慎重になっていたはずなのに、今年はあまりにも早く酷暑が始まったので、神経まで麻痺してしまい、うっかりするところだった。そもそも、当時はいくら暑くても、35℃を越えることなどほとんどなかったはず。
ところで、こう暑い日が続くと、家の中では誰にも見られないのをよいことに、とても薄着している。さすがに、外に出る時は着替えたり、1枚余分に着たりするけれど。でも、滞米中はもっとすごかった。日本よりずっと過ごしやすいのに、タンクトップやホルター・ネック、さらにはチューブトップなんて当たり前。大き目のバンダナを三角に折って、底辺の両端を背中で結び、正面の頂点の部分をスカートの下に入れて固定しただけの姿で歩き回っていたこともある。しかも、いずれの場合も、素肌に直接つけていた。シスコに移る前に住んでいたのは、いわゆるビーチ・シティの1つだったので、そんな格好をして出歩いても、決してTPOに反しなかった(シスコに移ってからも、実はしばらく続けていた。でも、ずっと寒くて、もう1枚引っかけるか、袖付きの服にしないと大変だということをすぐ悟った)。
帰国の時、日本の猛暑を考えて、キャミソールに近いタンクトップ姿で成田に降りたら、税関で呼び止められた。ビジネス・ビザで2年半滞在していた上、段ボール箱もいくつかあったので怪しまれたようだ。でも、開けられた箱から最初に出てきたのは、お気に入りのDonald Duckのトートバッグだったので、あきれた係員に「もう結構です」と言われた。実にマヌケな話。
タイトル・ソングは、ウッドストックでも歌われていたのですっかり有名。
♪Don't touch my bags if you please, Mr. Customs Man♪というフレーズが、その時の私にピッタリ。