War Movie/Jefferson Airplane

特定ジャンルの集団内で使われている略語を勝手に解釈し、間違えてしまうことがある。最近の例では「ハジレコ」。これは、てっきり「はずかしいレコード」のことだと信じて疑わなかった。ところが「初めて買ったレコード」の略だというので驚いた。まあ、初めてのレコードは、アイドル系のものが多いようだから、両者を「≒」扱いしてもよいのだろうけど。一方、初めてのレコードを「初(ハツ)レコ」と呼ぶ場合もあるらしい。こっちの方がわかりやすい。
では、初めて観た映画を何と呼ぶのだろう。呼びやすい略称が浮かばない。それより、私が一番最初に観た映画は何だったのだろう?初めてのTVアニメが『Felix The Cat』だったことは覚えているけれど、映画の場合、記憶に残っている限りで一番古いのは、Elizabeth Taylor主演の『クレオパトラ(Cleopatra)』で、小1の時、映画好きの父が連れて行ってくれた。高学年向きに書かれた伝記を先に読んでいたので、ストーリーに戸惑うことはなかったけれど、1つだけ大きな思い違いがあった。本の挿絵のAntoniusは、とても精悍で美しい若者に描かれていた。一方、敵となるOctavianusは、ヒゲもじゃで汚らしいおじさんだった。ところが、映画の中ではほぼ正反対だったのでショックを受けた。それを見た父は「あの挿絵が間違いで、史実に忠実に描くとこっちが正しい」と笑っていた。確かにその通りなのだけれど、せっかく自分なりにイメージを描いていたのに、それがすっかり壊されるなんて、いたいけな小学生には酷なことだった。同じ頃観た映画でもう1本覚えているのは、Disneyの『クレタの風車(The Moon-Spinners)』。ストーリーは忘れたけれど、子役スターのHayley Millsが出ていたことと、相手役のPeter McEneryがとてもカッコよく見えたことだけは、はっきり覚えている(今調べてみると、そんなに好みではないけど)。いずれにしろ、生意気な1年生だった。
映画の話題でもう1つ。中学生の時たまたま観て、そこに出ていたMark Colleanoという男の子に夢中になり、何度も通い詰め、高校生になると、映画館の支配人に無理矢理頼み込んで、特別に深夜再映してもらった(もちろん1人では観に行けず、父の付き添いで)思い入れたっぷりの映画が、来月DVD化されるという。『要塞(Hornets' Nest)』というB級戦争映画だ。B級でもなんでもかまわない。内容の良し悪しとは関係なく、ぜひ手元に置いておきたいと思う。