Up Or Down/Peter Kaukonen

昨日の午後から風が強くなり、深夜には相当吹き荒れていたので、今朝起きたら大変なことになっているのかと思っていたのに、またまた肩すかしされた。でも、これでお出かけもひと安心。
さて、下記のサイトで、来日ミュージシャンのライヴ映像が定期的に見られる(渋谷のduoというライヴハウスに出演した人に限る)。http://www.dion.ne.jp/livebox/
今回はEdgar Winterで、2週にわたり前・後編で構成されている。前編ではDr. Johnの「Goin' Back To New Orleans」など聴くことができた。後編ではもちろん「Frankenstein」。この曲の前に「キーボードにストラップをつけて首からぶら下げるというアイディアを、一番最初に取り入れたのはオレだよ」とうれしそうに語る姿が、とてもかわいかった。途中でキーボードをアルト・サックスやドラム・スティックに持ち替えて大熱演。ホーンが苦手な私も、この時ばかりはあまり気にならない。そして、「兄Johnnyに捧げる」と言って始まったのが「Tobacco Road」。多くのアーティストが取り上げているこの曲は、もちろん私のお気に入りの1曲(JAも1stアルバムでカヴァー)。途中、CreamやZepのリフがアドリブで入ったのも、聞き逃さなかった。こんな発見はとてもうれしい。
タイトル・ソングは、Jormaの弟Peterの1st『Black Kangaroo』から。この曲のJAヴァージョンは、アルバム未収録曲を集めた名盤『Early Flight』で聴ける。一体どうして、Winter兄弟の話からKaukonen兄弟に移ったのかというと、ちょっとしたつながりがあるから。実は、Johhny Winterは70年代初めに、Peterと一緒にAlbino Kangarooというユニットを組んで活動していた。Albinoについてはもちろん説明無用だろう。一方、Kangarooとは、上述のPeterのアルバム・タイトルに使われただけでなく、本人も一時、Peter Kangarooと名乗っていたことさえあるから、恐らくその関係で。
ちなみに、PeterはJack Casadyの代わりにJAのベーシストになるはずだったのに「一家に2人もミュージシャンは要らない!」と反対され、その時は断念したものの、結局、親に背くこととなった。『Black Kangaroo』は、当時は彼の作ったバンドとされていたのに、実は全パートを本人が重ね録りしていたという話を、どこかのサイトで読んだ。また、リマスター盤の発売は来年に延びたという。ボーナス・トラック付きだというので、どんなものが入るか、気になるところだ。