Light My Fire/The Doors

時差もあるし、特に見たい競技があるわけでもないので、オリンピック中継に対してそれほどを熱が入らず、さっきまで大文字(正式には「五山」?)の送り火のライヴ中継なんか見ていた。一般的なお盆行事は15日に全部終わってしまうので、てっきり送り火もそうだと思い込んでいた。なのに、1日ズレているので驚いた。さて、肝心の中継は、炎が燃えているシーンが映し出されている間は、無駄なナレーションが一切入らず、効果的なBGMだけが流れていた。こんな中継を見るのは初めてだったので、じっと見入ってしまった。でも、何時間も燃え盛るのを期待していたのに、15〜30分程度であっけなく消えてしまった。どんな炎でも、燃え尽きる瞬間は何だか物哀しくなる。終わった後、初老の男性がインタヴューを受けていた。西陣問屋の有力者か何かだろうと思っていたら、「ツトムヤマシタ」という名前が映し出されてビックリ。要するに、彼がBGMを担当していたというわけだ。過去に雑誌で何度か紹介されていた頃のイメージとはずいぶん違う。もっとも、『GO』の頃は、ヤマシタ氏自身より、彼と一緒にやっていたStevie WinwoodやMichael Shrieveばかりに眼が行っていたのだから、あまり印象にないのは無理もないか。話によると、BGMに使われていたのは、サヌカイトという石でできた楽器(一種の石琴?)らしい。原始的で素朴、それでいて幻想的な音色が印象的だ。もう何年も前から、宗教関連や世界平和を願う催しで、この楽器を中心とした音楽活動を積極的に行なっているという。全然知らなかった。
さて、送り火にちなんで「火」に関する曲を考えた結果、一番わかりやすいものにした。消えるのを見るのがイヤで、ずっと燃えていてほしいという意味では、「Eternal Flame」が最適なのだけれど、4月にすでに使ったから却下。他に、Burn/Deep Purple、Fire/Jimi Hendrix、Fire/The Crazy World Of Arthur Brownなども候補だった。そういえば、『ファイヤー』というタイトルのマンガもあったっけ。作者は、あの伝説のトキワ荘の紅一点、水野英子女史。ミュージカル『ヘアー』の影響が強く感じられる、いかにも60年代風の作品で、ロックをテーマとしたマンガのルーツとも言える。主役の少年はScott Walkerをモデルにしているというのを知った時は、なんだか意外だったけれど、よく見るとまあ納得(実は、個人的に、ああいうタイプには興味がないので)。