Another Brick In The Wall/Pink Floyd

昨日は、『斜陽館』に行ったことに触れたけれど、その時の旅は、特にそれが目的だったわけではない。私がどこかに出かける時、いわゆる観光名所巡りにはあまり興味がない。知らない土地の街並みをただブラブラするのが大好きで、たまたまそのついでに、何か見どころがあれば見物するというだけのことだ。ただし、野次馬根性が結構旺盛なので、誰々の生まれた家だの住んでいた家などが近くにあれば、つい行ってみたくなる。海外でもそれは同じことで、イギリスの湖水地方で、ピーター・ラビットの舞台となる田園風景を楽しんだついでに、詩人Wordsworthが住んでいたというDove Cottage(「鳩小屋」と訳したら、身も蓋もないよね)に足を延ばした。数年前、ピーター・ラビット誕生100周年を迎えた頃から、ツアーでこの地方を訪れる日本人旅行客も多く、中にはマナーの悪い人もいて評判があまりよくないと聞いている。でも、私が行った頃はブーム前で、たった1人の日本人にも会わなかった。それなのに、私自身、大失敗してしまった。レンガ大の石を積み重ねて作られた生垣のような門にもたれて、写真を撮ってもらっている最中に、その中の1枚の石が外れてポロリと下に落ちた。シャッターを押してもらうようにカメラを預けていたアメリカ人のおじさんは、「見ていないフリをするから」と言ってウインクしてくれた。私は、慌てて拾い上げて、元の位置に押し込んだ。でも、どう考えても、あれは絶対に最初から外れやすい状態になっていたと思う。それまで、私の何倍も大きい人たちが何人も、同じようなポーズで撮影していたのに平気だったのだから、たまたま、私のタイミングが悪かっただけ。そう思いつつ、今でもちょっぴり良心の呵責を感じる。
ところで、10年ぐらい前に『ワーズワースの庭で』というTV番組があったのを思い出した。続編もあった。私は最初の頃だけ時々見ていた。毎回、1つのものをテーマにして番組が進められ、興味のあるテーマの時はそれなりにおもしろかった。でも、全体的にどことなくスノッブ的というか、何というか、ちょっとわざとらしいので、すぐに見なくなった。ただ、流れていたテーマ・ソングは、耳心地が良くて何となく好きだった。調べてみたら、「シャ・リオン」というタイトルで、今でも愛好家は多いらしく、ファン・サイトまであることを知って驚いた。
でも、それよりもっとふさわしいタイトル・ソングが見つかった。