All Is Loneliness/Big Brother&The Holding Co.

今日はJanis Joplinの命日。私の高校では、毎年この日に、追悼レコード・コンサートが開かれていた。同じ頃に亡くなったBrian、Jimi、Jimのために開かれることなんて1度もなかったのに、Janisだけ特別扱いされていたのは、今から考えると不思議な話。多分、熱烈なファンがいたのだろう。私は、ちょっと覗いてみたい気がしつつ、会場の視聴覚教室には上級生しか集まっていなかったので、あえて入り込む勇気はなかった。今よりもっともっとシャイだった。
そもそも、そこは、ごく普通の地方の公立高校だったのに、一風変わったところがあった。当時、すでに時代遅れだった学生運動も盛んで、入学早々ハンスト(もはや死語?)が行なわれ、毎日臨時学生総会が開かれ、授業がよく潰れた。それで、立て看板や拡声器、ビラにはいつのまにか慣れていたのに、数年後の大学受験の時、もっと大きな立て看板が何枚も立てかけられていたのを見た時は、さすがに驚いた。もはや、そういう時代ではなかったはずなのに。それどころか、大学に何年も居座っているという活動家のボスによく似ている女学生が、正門前で白昼堂々、鉄パイプによる誤認襲撃まで受けた時はゾッとした。
話をJanisに戻そう。シャウト系のヴォーカルは苦手なので、Janisを聴かないという人や、その逆に、女性ヴォーカルは苦手だけれど、Janisだけは別、という人がいる。私の場合、シャウト系はどちらかといえば苦手だけれど、Janisなら平気!という変則パターン。初めて聴いたのは、よくあるように「Move Over」。文句なしにカッコよかった。でも、一番好きなのは、今日のタイトル・ソング。
無名時代にJormaと一緒に活動していたというのも、今や有名なエピソードとなっている。幸い、その頃の音源を聴くこともできる。彼らに共通した趣味のブルーズが多い。Jormaがアコースティック・ギターから、エレクトリック・ギターに持ち替えるようになったのは、Janisの声があまりにもパワフルだったから、というエピソードがあるけれど、それはちょっと疑わしい。数年前George Harrisonが亡くなった時、Jormaが自らの日記に記した追悼コメントによると、アコースティックからエレクトリックに転向するように、ある人から勧められていた頃、たまたまカー・ラジオからBeatlesが流れてきて、そこでGeorgeのギターを聴いて、自分もやってみようと決心したとのことだから。それを読んだ時は、意外な気がしたけれど、本人が語っているのだから信じるしかない。いずれにしろ、GeorgeもJanisも今はもういない。