Peeping And Hiding/Lyme & Cybelle

昨日の『ベニスに死す』は、今日の昼間も放送されていた。もちろん見なかったけれど。ところで、昨日リンクを貼ったBjörn Andresenの最新記事は、あいにくスペイン語なので、わずかながら知っている単語を追う程度のことしかできない。でも、添えられている近影を見る限りでは、50歳を目前にしていることを考えると、一部のミュージシャンのように、過去の見る影もなく太ったりはせず、好ましい感じで歳を重ねているようだ。どことなくStevie Winwoodを思わせる風貌は、決して悪くはない。むしろ、若い頃より私の好みに近付いたかもしれない。
ところで、今夜放映されるのは『シベールの日曜日(Sundays And Cybele)』。午前零時スタートのため、最後まで見られないとわかっているので、電話中にBGM(この「M」とはもちろん「Music」ではなく「Movie」)代わりに流すだけ。とにかく、実家にいると朝早く眼が覚めるので、普段のような夜更かしは厳禁だ。と言いつつ、結局、滞在中の睡眠時間は平均4〜5時間なのだけど。
さて、この映画タイトルからすぐに連想するのはLyme & Cybelle、つまり、Warren Zevonがハイスクール時代にガールフレンド(&最初の奥さん)のViolet Santangelo(Laura KenyonやTule Livingstonという別名もあり、色々な分野で活動している人らしい)と組んでいたデュオのこと。昨年『First Sessions』というタイトルで発売された、初期の貴重な音源を集めたアルバムに、このデュオの作品もいくつか収められている。そのライナーノーツによると、デュオ名に使われているCybelleは、Violetが大好きな映画『シベールの日曜日』から拝借したとされている(なのに、スペルがちょっと違うのはなぜ?)。当時のWZの声は、信じられないほど若々しい。もちろんオリジナル曲もあるけれど、あえてタイトル・ソングとして取り上げるのは、Jimmy Reedのカヴァー・ソング。一般には「Baby What You Want Me To Do」というタイトルで知られる私の大好きな曲の1つで、Hot Tunaをはじめ、多くのバンドがカヴァーしている。まさかWZまでやっているとは思わなかったので、違う曲名でこのメロディが流れてきた時は、本当にうれしかった。そういえば、亡くなる少し前のNicky Hopkinsも、Merrell Fankhauserとのセッション映像で、この曲を別タイトルで取り上げていたっけ。でも、Neil Youngヴァージョンを未だ聞き逃しているのは、あまり大きな声では言えない。