Oh Daddy/Fleetwood Mac

珍しく父親の夢を見た。亡くなってからしばらくしてから、ほんの一瞬現われたことはあったけれど、昨夜見た夢はもう少し長かった。ダーク・ブラウンの冬物のコートを着て、どこかへ出かけようとしている姿と、場面が変わって、1人で和服姿で食卓に座って食事しているものだった。驚いた私は「あれ?出かけたんじゃないの?」と尋ねると、「食事が用意されていたから、食べている」という答え。「何でまた、1人で食べるの?」などと聞いても、ニコニコとしているだけだった。しかも、その食卓風景は20年以上前のものだった。父の姿も、まだ40代ぐらいで、ずいぶん若々しく元気そうだった。
母の夢には、もっと頻繁に出てくるらしい。しかも、もっとメッセージ性のあるものが多いようだ。まあ、母は元々霊感の強い人なので、当然といえば当然のことだろう。でも、もっと驚いたのが、数週間前に母から聞いた、弟が見たという夢の話だった。突然、父が出てきて、「ロウソクが短くて困っている。仕方がないから、2本をつないで1つにしている」という、意味不明のコメントをしたらしい。それで、驚いて母に電話したら、今度は母の方が仰天したという。なぜなら、その前日にロウソクを少し短いものに替えたばかりだったから。お焼香に来てくれるお客が後を絶たず、そのたびに長いロウソクに火を燈すと、お供え物に燃え移る可能性もあって危険なので、来客用に限って、短いものにしたということだった。そういう事実をまったく知らない弟が、そんな夢を見るなんて、どう考えても理解に苦しむ。これまで、弟にそんな力があるとは思いもしなかったので、本当に驚くと同時に、ちょっぴり羨ましい。
ちなみに、母は5人姉妹の4番目だけれど、母によく似た2番目と3番目の姉(つまり私には伯母)にも、そういう力があるという。ケッサクなのは、3番目の姉が、亡くなった母親(母方の祖母)に、夢の中で「お茶を飲みたいのに、遠くて届かない」と叱られたという話。その時も、先ほどの弟と同様、何のことだかわからず、1番上の姉に問い合わせたら、「そういえば、お花やお供え物が多くて、最近、仏壇のお湯呑みの位置を少しずらしたんだったっけ」と言われたらしい。いずれにしろ、その伯母も弟も、実際にその場に居合わせて事情を知っていたわけではないので、潜在意識によってそんな夢を見たのではないということだけは明らかだ。だとすると、どういうこと?不思議だ。