Fly Like An Eagle/Steve Miller Band

目下、Eaglesが来日中で、すでにライヴを見た人達の興奮が伝わってくる。そういうのを耳にするとちょっと心が揺らぐけれど、大阪公演はちょうど仕事の真っ最中だし、大きなホールは苦手なので、最初決めた通り見送ることにする。
彼らを初めて知ったのは、『ぷらすわん』という雑誌で「ジーンズ・ロック特集」が取り上げられていた頃だったと思う。この「ジーンズ・ロック」という呼び名は、当初から何だかヘンテコだと思っていたら、案の定、定着しなかった。そもそも、当時の私はジーンズなんて履いたこともなかった(いつも、エスニック風のロング・スカートばかり)し、いわゆるカントリー・ロックにはほとんど興味がなかった(実を言うと、今も、あまり軽快なものは苦手)ので、その特集記事も軽く読み流した程度。とうの昔にヒット・チャートの上がっていたはずの「Witchy Woman」や「Take It Easy」さえ、聴いたことがなかった。しばらくして、夏休みにレコード店でバイト中、ちょうど話題になっていたアルバム『One Of These Nights』を試聴した。それまで勝手に決め付けていた軽いイメージにはほど遠く、これなら悪くないかもと思った。でも、初来日に気付くのがちょっと遅かった。「Witchy Woman」をやっと耳にしたのもその頃だった。もう少し早く、これを聴いていれば、何としてでも初来日を見逃さなかったのに。1回聴いただけでそう思うほど、ツボにはまる曲だった。
来日後、それまでよく知らなかったメンバーの素顔が雑誌で紹介され、その見た目の良さにも驚いた。中でも、Glenn Freyはまさに好みのタイプだった。Charlie Sextonのように、その美しさにただひたすらうっとり見惚れるというのとはまた違う、もっと身近なお兄さん的な、生身の色っぽさが感じられた。先日、TVで紹介された今回のステージの姿を見ても、今なお充分セクシーだ。
幸い、初来日から約半年後の夏休みに初めて渡米し、ライヴを見る機会に恵まれたけれど、バンドとして見たのは後にも先にもそれっきり。その後、ソロで来日したGlennを見に行ったことはあるものの、その時、どんな曲をやったかということはまったく覚えていない。記憶にあるのは、いつのまにか最前列に躍り出て、ほぼ真正面で大騒ぎしたということだけだ。
正直に言うと(この日記は、このフレーズがやたらと多い)、今はコンサートを特に見たくはないけれど、Glennにだけは眼の前で会ってみたい。