City Girls/J.J.Cale

10代の頃は、女性アーティストを聴く時、第一の判断基準はその人のキャラクター(特に「見た目」)が好きか嫌いかということだった。代表的なのがLindaやGrace(彼女の場合、JAの一員でもあるということが大きな理由でもあったけれど)だった。JanisやYoko Onoも好んでよく聴いたけれど、この2人は、最初の2人とはまた違った意味で、そのキャラクターが好きだった。この傾向は20代になってからもしばらく続いた。ところが、最近の傾向では、まず耳から入ってきて、その声や歌い方が気に入った人ばかり聴いている(10代の頃も、たとえばClaudine Longetなど、囁き系シンガーは大好きだったのに、あえてレコードを買うには至らず、今になって慌てて買い求めている)。ここ1〜2年は特にその傾向が強い。ネット検索や試聴、さらには数々のネット仲間のお薦めなどのおかげで、これまで全然知らなかった女性アーティストをどんどん知ることができ、好きになっている。20代の頃、見た目やほんの少しのお気に入り曲のためだけにアルバムを買ったNicolette LarsonやKarla Bonoffに、その後、あまりハマらなかったのも、根本的に、彼女達の声や歌い方がそれほど好みではなかったからかもしれない。当時の唯一の例外はStevie Nicksだった。最初、FMで「Rhiannon」が流れてきた瞬間から、あのねっとりとした歌い方に一耳惚れし、その後見たキュートな容姿のおかげで、ますます気に入った(それなのに、Fleetwood Macのアルバムを『Tusk』までしか聴いていないのは、恐らく、私のロック熱氷河期とも言える80年代に突入したからに違いない)。
そして今日、またまたお気に入りの人が増えた。Rさんに教えて頂いたPatti ScialfaとCharlotte Martinの2人。前者はBruce Springsteenの奥さんでもあり、歌詞も興味深そう。そして、歌い方がまさに私好みのツボを押さえている。ざっと1回聴かせて頂いた限りでは、ブルージーな「City Boys」という曲が特に気に入った。後者はとにかく声がかわいい。ただ、あくまでも私の好みに合わせて欲を言えば、もうひとクセあればなお良い。特にそう感じたのは「Wild Horses」のカヴァー。途中でキーが高く変わって、普通っぽくなってしまうのは、ちょっと残念。同じこの曲で、Chantal Kreviazukによる素晴らしいカヴァー・ヴァージョンを聴いたことがあるので、なおさらそう感じた。
こんな具合に、お気に入りがどんどん増えていく。