Gone To Canada/Jack Traylor & The Steelwind

すでに仕事は終わっているものの、この2日間に書いたような事情や、明日から実家に帰る準備やらで、あっという間に時間が過ぎていった。おかげで、オイルヒーターはまだ押入れに眠ったまま。今もインディアン・サマーが続いていることがせめてもの救いだ。
母へのおみやげに、今回はバナナ・パウンドケーキを作った。砂糖の代わりにバナナを潰して入れるので、あっさりして香りも良い。もう1つはおなじみの炊飯器ケーキ。前に帰る時、甘納豆を入れたら大好評だったので、今回もまた。でも私は遠慮したい。
先月届いた『Festival Express』のDVDをやっと見ることができた。その頃のJanisはすでにボロボロになっていると聞いていたのに、映し出されるステージでの彼女のヴォーカルは、思いのほかしっかりとして力強い。本編の他、ボーナス映像でも何曲かのパフォーマンスが見られる。どうやらこの時の音源のみ、数年前に『Box Of Pearls』のボーナス・トラックとしてひと足早く紹介されていたようだ。
残念なのは、貸し切り列車でカナダを縦断するというこのイヴェントの性格上、参加ミュージシャンの素顔がもっと見られることを期待していたのに、それほどでもなかったこと。Rick DankoとJanisが、やたらと親しそうな様子だけが目立っていた。
列車の各停車地で開かれるコンサートには、現地で合流するバンドもいくつかあった。そんな中に、ちょっとプログレっぽい感じさえするバンドが出ていると思ったら、実はMashmakhanだった。一体なんであの「霧の中の2人」をやらないんだろう?と不思議に思った。すると案の定、後のボーナス映像でちゃんとやっていた。でも、原題が「As The Years Go By」だなんて、今頃ようやく知った。
楽しみにしていたEric Andersenは、ボーナス映像で1曲のみ。ステージのセットを替える間の場つなぎに出ているようで、ちょっと気の毒。じっくり聴くどころではなかった。せっかく「Thirsty Boots」をやっていたのになあ。Ian and Sylvia & The Great Speckled Birdも出たけれど、Amos Garrettがギターを弾く貴重なシーンがまったく映らない、と言って嘆いている人もいるようだ。Flying Burrito Brothersは、曲を聴くというより、Chris Hillmanの姿を見られるだけで満足した。画面に向かって、思わず手を振ってしまうほどだった。こんなことをやっている限り、私からミーハーのレッテルははがれないんだろうな。