Train Kept A-Rollin'/The Yardbirds

目覚まし時計が鳴る寸前に、不気味な夢を見て飛び起きた。リアルすぎて、言い知れぬ恐怖に襲われた。夢の中で私は、実家の駅前に延びる大通りを歩いていた。そしてふと空を見上げると、黒いガスボンベのような物を底面にいくつも積んだ飛行機が、かなり低空飛行していた。次の瞬間、それが墜落し、機体は交差点に実在するコンビニの前の道路にのめり込んだ。不思議なことに、周囲に人はほとんどいない。その直後に、今度はコンコルドの小型版のようなものが落ちてきた。私はパニックに陥った。実家は、すぐそばにあるので、足がすくみながらも、何とかそこに向かおうとするところで眼が覚めた。
これから実家に帰ろうかという時に、そんな夢を見たのだから、平静でいられるはずがない。もしかすると、これから乗る電車が脱線?それとも地震?イヤな想像が次々と脳裏をよぎった。今、こうしてその時のことを日記に書いているということは、すなわち、何事もなく無事だったということになるけれど、その時点では怖くてたまらなかった。念のため母に電話してみた。霊感の強い母なら、何かわかるかと思ったから。幸い、軽く笑い飛ばされたので、予定通り帰省することにした。ただし、気持ちが落ち着くまで、少し電車を遅らせることにした。それから、もちろん母に電話する前に、もう1本電話することも忘れなかった。朝っぱらから相当悲壮な声をしていたので、驚いたに違いない。
電車の中で聴いていたのはJormaの78年のライヴ。会場は、その後私も何度か足を運んだことのあるシスコのオールド・ウォルドーフ。セットリストに眼を通さずに聴き流していたら、おかしなことに気が付いた。明らかに同じ曲をやっている。しかも2曲も。編集上のミスで同じ物がダブって収録されているのではない。同じ日に2セット行なわれたということも考えられるけれど、たとえそうであっても、Jormaの場合、1stと2ndの各セットで同じ曲を取り上げることはないはず(少なくとも、私が何度か見たライヴではいつもそうだった)。すると、ついうっかりして間違えたということになるのだろうか?バック・ミュージシャンもいず、完全なソロなので、ミスを注意する人もいないし、ごく少数の観客の前で行なわれたスペシャル・ライヴらしいので、予め決まったセット・リストもなく、思いつくままに弾いていたのかもしれない。そうなると、なおさらこの眼で見、この耳で聴きたかった!