Born Under A Bad Sign/Cream

実際よりマイナスに誤解されるのは不本意だけれど、プラスに誤解される(つまり、かいかぶられる)のもちょっぴり居心地が悪い。たとえば、私が時々お菓子作りの話を書いているので、少なくとも人並み程度には上手いと思われているかもしれない。ところが、実際には初心者レベルにも達していない。何かを焼いたりする時、小麦粉やベーキング・パウダーをきちんとふるいにかけて作ったりせず、全部ホットケーキ・ミックスで代用するし、最近は、オーヴン・レンジだけでなく炊飯器を使うという手まで覚えた。とにかく、いかに手を抜いて楽に作ることができるか、というのが私にとって最大のポイントであり、こみ入ったことにチャレンジしようなんていう気はさらさらない。
特に今日は、最大の手抜きケーキを作った。何しろ、スポンジ・ケーキを焼く前に泡立てるのが難しそうなので、市販のスポンジ土台を使うという禁じ手に頼ってしまったのだから。ということは、後はホイップクリームさえ上手くできれば、問題ないはずだった。ところが、それさえも私にはできなかった。誰がやっても5分程度で泡立つはずなのに、いくらかき混ぜてもサラサラしたまま。氷水で冷やしてもダメ。泣きそうになった。少し柔らかくなってきたので、むきになってさらにかき混ぜていたら、そのグルグル回る渦を見て目が回りそうになった。まるでトンボだ。こんなのギャグにもならない。2時間近く続けていたら、泡だて器を握っていた中指の間接に水ぶくれができていた。それでも、絞り器に入れられるだけの固さにはならなかった。仕方なく、模様を絞り出すことはあきらめて、スポンジの表面にたっぷり塗りつけるだけでがまんすることにした。その分、中に挟むフルーツや、上に飾るイチゴの数で何とかごまかした。おかげで、形だけはどうにかケーキらしくなったし、後で食べてみたら味も悪くはなかった。でも、やっぱり腑に落ちない。人並みのことさえできないんだもの。
ガックリきているところに追い討ちをかけるように、出かける前に断水になった。今や断水なんて真夏でさえ珍しいことなのに、この時期に一体どうして?幸い、水道局に問い合わせている間に回復したので、急いでシャワーを浴びた。
でも、トラブルには三段落ちがある。この日またもやJR環状線が遅れた。先月以来、これで連続3度目。
だけど、この程度のことでこんなタイトル・ソングを使うのは大げさすぎる?