Can't Find My Way Home/Blind Faith

先日、予期せずに、珍しい映像を見ることができた。それは『ジュールズ倶楽部』で放映された2000年のWarren Zevonのライヴ。他に、Joe Strummerや、インタヴューのみでNick Masonなどが出演していた。WZは、7年ぶりのアルバム『Life'll Kill Ya』がちょうど発売された頃だった。UK盤のジャケットには「不適切な言葉が用いられています」というような警告が記されている、と司会のJools Hollandが言っていた。でも、その場のライヴでは、タイトルそのものを伏字にする必要がある「My Shit's Fucked Up」が取り上げられていた。2000年といえば、肺ガンを公表する2年前のことだけれど、その時すでに表情には精彩がなく、見るからに不健康そうだった。演奏自体にもパワーが感じられず、声もあまり出ていない。もう1曲は、おなじみ「Werewolves Of London」だった。これまた元気がなかった。正直言って、この曲は以前からあまり好みではないので、書かれたエピソードについてもまったく無関心だった。実は、かつてWZがバックを務めていたEverly BrothersのPhil Everlyに、同タイトルの曲を書くように依頼されたことが、この曲が生まれるきっかけだったということを、このインタヴューで初めて知った。
番組の終わりに、Joe StrummerのバンドにWZも加わってセッションが行なわれた。Clashの中でJoeが一番好きだったので、この組み合わせは感慨深かった。WZ同様に、Joeもすでにこの世にはいないことを考えるとなおさらだ。彼の訃報を聞いたのは、WZとほぼ同時期だと思っていたけれど、調べてみたら、それより1年早い2002年だった。
ところで、WZのトリビュート・アルバムはなかなか好評のようだけれど、1年前にとんでもない代物が出ていることに気が付いた。それは、ストリングスによるトリビュート・アルバム。「やめて〜!」と声を大にして叫びたい。同じシリーズで、他にも色々なアーティスト(Fleetwood MacやDylan、Nirvana等多数)のトリビュート・アルバムが出ているようだ。小さなスーパーなどで、BGMに流れているようなものなのだろうか?イヤだなあ。
『Life'll Kill Ya』で、Stevie Winwood(未だに「Steve」ではなく「Stevie」と呼んでしまう!)の「Back In The High Life Again」がカヴァーされているので、タイトル・ソングはStevieつながりで。
この人に関していえば、どういうわけか、ソロになってからはほとんど興味がもてなくなった。