Black Rabbit/Peter Mulvey

Jormaの日記は2種類あり、ライヴのセット・リストやその様子について記された「Diary」のページと、もっと内面的な考えなどをまとめた「Thoughts」のページに分けられている。私が興味深く目を通すのは、もちろん後者の方。前者は単なるメモ的な意味合いが大きいのであまり重視せず、しばらく見ないでいることも多い。今日、久しぶりにそのページを開いた。何と3ヶ月近くまじめに読んでいなかった。その中で、10月初めに「Chris Smitherが、友人のPeter Mulveyをライヴに連れてきた。彼をライヴで見るのは初めてだったけれど、素晴らしかった」という既述があった。Peter Mulvey?どこかで聞いたことのある名前だ。少し考えてすぐに思い出し、1人で興奮した。
今から5〜6年前だったと思う。まだネットを始めていない頃、特に用もなくCDショップに行った時、何気なく買ったのが、このPeter Mulveyの『Rapture』というアルバムだった。顔も名前も知らない人で、しかもバーゲン商品どころではなく、今なら絶対に買わないような価格だったにもかかわらず、ついフラフラと手にとってしまった。目に見えない何かに引き寄せられたというしかない。実際、聴いてみると、声や歌い方、アコースティック・ギターの上手さetc.、どれをとっても私の好みの水準に達していた。なのに、それから何年もの間、CDラックの片隅に眠ったままになっていたのは、あまりの情報不足が大きな原因だったと思う。今でこそ、ネット検索ですぐに見つかるのだけれど、当時は調べたくても何もわからないのだから、ついそのまま疎遠になってしまったというわけだ。購入したUSA盤に付いていた日本語ライナーの冒頭にも「これまでにこの名前を知っているという方がいたら、是非ご連絡下さい」とさえ書かれていた。それが、今頃になってこうして意外なところでその名前に再会するなんて・・・。
早速、アルバムを聴き直してみた。全体的に、暗くて重いムードなのも、やはり私好み。ちなみに、今日のタイトル・ソングはインストルメンタル曲。JormaやLeo Kottke、John Renbourn等のイメージが浮かんでくる。気に入るのも当然だ。調べてみたら、その後アルバムは数枚出ているようだ。少しずつ集めよう。
ところで、これまた見落としていたけれど、Jormaが最近行なったラジオ・ジャムには、Charlie MusselwhiteやWarren Haynesもゲスト参加していた。今後は、もっとこまめにチェックしなければ。