Mr.Levon/Shawn Colvin

昨日見たレッド・ロックスのライヴ映像は、実は2枚組で、今日は後半を見た。ここでもまた、音楽以外に面白いひと幕が見られた。9月半ばといえども、山間部のコロラドでは、日が沈むと急激に気温が低下する。野外会場だとなおさらだ。夕暮れ頃からBonnie Raitt(Tシャツの上に薄手のシャツという、よく見かける姿)が、寒い!を連発し始め、とうとう、スタッフに、スウェット(といえば少し聞こえがよいけれど、実はどう見てもジャージ)の上着を持ってこさせ、それを上から引っかけて演奏し始めた。そういう飾らないところが微笑ましい。でも、最初からもう少し考えて、準備しておけばよかったのにね、と突っ込みを入れたくなる。客席では、サッカー場で見かけるようなグラウンド・コートの人や、ダウン・ジャケットの人も少なくない中、Tシャツ姿の人もちらほらいる。そのTシャツ姿にも、両腕を抱えて震えている人と、まったく平気で飛び跳ねている人という2つのパターンが見られる。後者は明らかに、アルコールかドラッグで寒さを忘れているに違いないけれど、やがて寒さを自覚する頃には風邪を引いているに違いない。
Bonnieは、上着を着てもまだ寒いようで、ギターを持たずにコーラスだけつける時は、ポケットに両手を突っ込んだまま。発表された気温は、摂氏でいえば、真冬並みのひとケタだったのでまあ無理もない。エンディングに近付くと、とうとう、JBやShawn Colvinとトリオでブランケットにくるまっていたので、吹き出しそうになった。
レッド・ロックスでは、毎年、このように、様々なライヴが行なわれているけれど、特にこんな顔ぶれが一同に見られるなんて本当にうらやましい。でも、野外コンサートに出かける時は、まず何よりも体力勝負だから、根性なしの私には2度と無理だろう。それよりも前に、オール・スタンディングのライヴを克服することから始めないといけない。などと、エラそうなことを言っているけれど、結局、去年はただの1度もライヴを見に行かなかった。一昨年も、Rolling StonesとNeilの2本だけだったけれど、ついに年間ゼロとは情けない。そういえば、試写会も含め、映画館にも、ただの1度も足を運ばなかった。
本当は、あと数日でJoss Stoneのライヴが見られるはずだったのに、前売り直前にキャンセルされ、幻に終わってしまった。このあたりでそろそろ、一発逆転となるような人が、フラリと来日しないものだろうか。