Jewel/T.Rex

昨日少しだけ気分が浮上したかと思ったのに、今日はまた逆戻り。一昨日以上にダウンしている。まるでダイエット後の強烈なリバウンドみたい。
世の中には、とても要領の良い人と不器用な人の2つのタイプがあり、自分は明らかに後者に属するのだと思うと、無性に気が滅入る。ここでいう「要領が良い」とは、物事をてきぱきとこなすとか、のみこみが早いとかいうことではない。もっと広い意味、たとえば、社会生活全般のこととか、人付き合いのことを言っている。そういったことに関して、私は悲しくなるほど要領が悪い。機転も融通も利かない上、自己アピールもヘタで、やたらと誤解を招きやすい。そして、そのたびにへこんでしまう。そもそも、こんなグチを言っていること自体、自分の欠点に対する言い訳のようで、惨めで情けない。さっさと気分を切り替えよう。
そう思っていたら、それを後押しするようなうれしいことがあった。夕方、SBさんにHanoi Rocksの写真を送ってあげたら、予想以上に喜んでくれた。自分の気分が沈んでいる時でも、自分のした事によって誰かが喜んでくれると、こちらまでうれしくなる。2年ぐらい前から「そのうち送る」と言いながら、例のごとく、なかなか写真がみつからなかったり、スキャンできなかったりしてタイミングを逃し続けていたのに、こんなに感謝されるとかえって恐縮してしまう。
ところで、とりたててHanoi Rocksファンでもない私が、どうして彼らの写真を持っていたかという理由を簡単に説明しよう。当時、私は日本の某アイドル・ミュージシャン(前に1度名前を明かしたけれど、恥ずかしいから秘密。T.Rexのトリビュートにも参加している)のライヴに時々足を運んでいた。そのつながりで知り合いになった女の子が、来日したHanoiの写真を撮って送ってきてくれた。私にとっては、Jormaのルーツでもあるフィンランド出身バンドという程度の認識しかなかったけれど、届いた写真は見事なまでにカラフルで、強烈なインパクトがあった。構図的に見ても、グラヴィア写真と見まがうほどの出来栄えだった。そんな貴重なものが、長年にわたり、私の部屋のどこかに埋もれたアルバムの片隅に眠ったままでいるなんて、実に不合理な話だ。正しく認識し、評価してくれる人の眼に触れないと、写真も浮かばれないだろう。そう思って、一種の罪悪感さえ感じていた。今頃ようやく写真に対して罪滅ぼしができて、ホッとしている。