タイムマシンにおねがい/Sadistic Mika Band

Rさんから色々送って頂いた物の中に、タイムスリップ・グリコのおまけまで入っていた。関西ではまだ発売されていない「想い出のマガジン」シリーズとやらで、9種類の雑誌が私の大好きなミニチュア・サイズで復元されている。何と1972年の『平凡』、83年の『ARENA37℃』、85年の『花とゆめ』の3冊も送って下さった。パッケージを開封すると、値打ちが半減してしまうけれど、どうしても中身を見たい!という誘惑に逆らえず、結局、開けてしまった。『花とゆめ』は、7cm×5.5cmというミニサイズの中に漫画がびっしり詰まっている。とにかく細かいけれど、思ったほど読みづらくはない。『ARENA37℃』は、たまに買っていたと思う。表紙にも見覚えがある。そして一番反応したのは、なんてったって『平凡』。私がGS目当てで『平凡』やライバル誌の『明星』を買っていたのは、それよりもっと前の小学生の頃だった。72年当時は、すでに『ミュージックライフ』や『スクリーン』に鞍替えしていたけれど、それでもなつかしい。表紙は、今や完全に別人と化した天地真理沢田研二ご両人。付録のソングブックまで見事に再現されていて、その表紙は今や国会議員の森田健作。3人共、白い歯スマイル全開で、当時から苦手なタイプだった。グラヴィアも時代を感じさせる。シリコンや生理食塩水で文字通り「水増し」している今のグラヴィア・アイドルを見慣れているせいか、ゴールデン・ハーフのビキニ姿を見ても、迫力が全然ない。だからというわけではないけれど、一番興味深かったのは、洋画トピックスのコーナー。Clint Eastwoodが2ページに渡って紹介されていたり、ちょっぴり好きだった『フレンズ』のSean Buryの初めて見るショットや、Ottavia Piccoloの男装などを見て顔がほころぶ。その一方で、新作紹介に『個人教授』が入っているのを見て、「あれ?これって68年の作品じゃなかったっけ?リヴァイヴァルされてたっけ?」と突っ込んだりするのも楽しい。『夏の日のフォスティーヌ』は、『スクリーン』で紹介されているのを見た時から、その南仏風リゾート・ファッションにあこがれた。少女趣味丸出しのギャザーのロングスカートに、パフ・スリーヴのブラウス、それにつばの広い帽子というものを、身の程知らずに真似たりした。でも、映画の方は、私の町では上映されなかった。ちなみに、これには無名時代のIsabelle Adjaniも出演していたことを、後に知った。