さなえちゃん/古井戸

昨日のタイトル・ソングがRC Successionだったので、チャボこと仲井戸麗市つながりで古井戸を選んだというわけではない。先日起こった寝屋川の小学校教員殺傷事件の加害者の少年宅から押収された参考資料の中に、大学ノートに記された日記も含まれていた、というニュースを見たから。事件の重大性を考えると、不謹慎だとは思うけれど、「大学ノート」といえば、ついこれを連想してしまう。不協和音のような2人のコーラスで♪大学ノートの裏表紙にさなえちゃんを描いたの〜♪で始まるこの曲は、初めて聴いた時のインパクトがあまりにも強烈で、今も耳に残っている。途中の部分の歌詞は、時と場合によって色々替えられ、その中に♪大学ノートの裏表紙に五十嵐じゅん(現:五十嵐淳子)を描いたの〜♪というヴァージョンがあった。チャボが彼女の大ファンだったそうで、この曲がヒットした時、TVなんかには出ない!と言い張っていたのに、「ベスト10」番組の司会が彼女だと知ると、急に態度を軟化させて出演した、というエピソードまで覚えている(当時から、こんなどうでもいいことばかりに注目していた)。
その後何年もたって、RCがフォーク・デュオからロック・バンドに変身した時、メンバーの中にチャボがいたので驚いた。何しろ私は、当時も今も、日本の音楽シーンについてはほとんど疎いので、横のつながりなんか、全然知らなかったものだから。
蛇足ながら、大阪に引っ越してくる前に、たまたま某アーティストのライヴを見に来た時に泊まった市内のホテルのエレベーター内で、チャボとバッタリ遭遇したことがある。どうやら、近くのライヴハウスに出演していたようだった。私はとりたててファンではないので、黙ってポーカーフェイスのまま、自分の階に着くのを待った。でも、いかにも「コンサート帰り」というようないでたちの私は、ひょっとするとチャボの眼には、自分のファンのように映ったかもしれない。何となく、そんな様子が察せられた。「レコード持ってます!」ぐらいは、言っておくべきだったかな。
話は元に戻る。少年宅からの押収品には、大学ノートの他にPCやCD-Rもあったらしい。というより、大学ノートだけがアナログで、ちょっと浮いているようにさえ思われた。もはや死語同然の「大学ノート」という表現自体、場違いのようだ。PCを自在に操る少年だったというのに、日記だけは手書きだったというのも、何か違和感がある。