Song For Adam/Jackson Browne

何年も前からの疑問が、ある時、ふとしたことで解明され、その単純さに「なんだ。そうだったの!」と拍子抜けし、そのことにそれまで気付かなかった自分の鈍さにあきれてしまうことがある。まさに今日、そんな気分だった。ちょっと調べ物をしていたら、回り回って、いつのまにかCharles Addamsに辿り着いた。「えっ?Charles Addamsって、あの?」と、思わず声が上ずった。
初めてその名前を眼にしたのは、大学生の頃、奇跡的に入手した『JA & The San Francisco Sound』(すでに何度か書いたことがある)という、今や古典的、かつ、伝説的となったインタヴュー集の中だった。Jormaの当時の奥さんMargaretaが「Charles Adams(その時は「d」が1つのスペルだったはず)のコミック・キャラクターを思わせる」と形容されていた。当然のことながら、どんなものなのかとても気になったけれど、今と違って、当時は、調べたいものを簡単に検索できる術はなく、どうすることもできなかった。渡米してから書店で探そうとしても、なかなか見つからなかった。レジで尋ねてみたら、すぐにわかったのかもしれない。でも、今以上にシャイだったので、そうすることはとても無理だった。そして、いつのまにか、ほとんど忘れかけていた。それが、今頃わかるなんて・・・。
そう、あの有名な『アダムス・ファミリー(The Addams Family)』シリーズが、Charles Addamsの作品を映画化したものだとわかった時、軽いショックを受けた。もちろん、映画化されたのは90年代以降なので、その時点で、頭の中ですぐにリンク付けできなかったのは仕方がないと思う。でも、「ちょっと勘を働かせば、もっと早く気が付いたはずなのに!」という気もする。そう思うと、何だか悔しい。普段から、自分では結構、勘が鋭いと自惚れているので、なおさらこれは屈辱的に思う。
さて、実際に、Margaretaとコミックのキャラクターを見比べてみて納得した。鋭角的で、魔女っぽい雰囲気が、確かにどことなく似ている。でも、Margaretaの方がもっと病的で退廃的。多分、長年の薬物や不摂生な生活のせいで、そうなってしまったんだろう。若い頃は、個性的な雰囲気のある美人だったのに(そんな彼女の写真さえ、初めて見ることができたのは、つい1〜2年前のこと)。
ちなみに、Charles Addamsによる新解釈『マザーグース』が、数十年ぶりに復刊されているらしい。この機会に読んでみようかな?
タイトル・ソングは、Addamsじゃないけれど、JBの曲の中でお気に入りBest5入るぐらい大好きなので即決定!