For What It's Worth/Buffalo Springfield

3月に入ったら、お決まりの単純な理由で、Buffalo Springfieldをタイトルに使いたいと思っていた。そう、「3月」という言葉の響きだけで、まるで春が来たかのような錯覚を受けそうになるから。もちろん、実際には、9月になっても残暑が厳しく、秋の気配すら感じられないのと同様に、3月といっても寒い日が続く。何年か前には、下旬になってから、この大阪で雪が降るという珍現象さえあった。でも気分だけでも春を味わいたい!そう思っていたのに、今年は、月が変わったとたん一層寒くなってきたので、やっぱり「Springfield」だなんて場違いだな、とあきらめかけていた。ところが、たまたま39年前の今日、このバンドが結成された日だということを某所で知った。それなら、やっぱり使わせてもらわなきゃ。
彼らの曲で初めて聴いたのが、タイトル・ソング。66年のサンセット・ストリップの暴動を歌ったとして有名だけれど、実を言うと、どんな暴動なのか詳しく知らなかった。道路の拡張に伴い、未成年者でも入場できたPandra's Boxというクラブが取り壊されることになったことに対し、抗議の若者が集まって暴徒化し、逮捕者まで出たという。でも、幸い、CSN&Yの「Ohio」ほどもシリアスなものではなさそうだ(何しろ、こちらのケント州立大学事件では、学生の死者が4名も出たのだから)。
そういえば、「Buffalo」つながりで、Neil Youngが何度目かの来日時に、今は亡き近鉄バファローズの藤井寺球場で始球式に登板したというエピソードを、幸運な目撃者から聞いたことがある。その人は、熱烈なNeilファンなので大興奮したものの、周囲の野球ファン(大半は、コテコテの大阪のおじさん)には、Neilの姿はとても奇異に映ったようだ。
一方、今日はひな祭り。でも私が住んでいた地域では、まだ桃の花が咲いていないという理由で、4月3日に行なわれていた。おかげで、未だにどうもしっくりこない。私は初めての子供であり、孫だったため、ひな人形は豪華な御殿付きで、何段にもなっているものを用意してもらった。精巧にできた家具や調度品、牛車も揃っていて、多分、私のミニチュア好きはその頃から無意識に始まったのだと思う。ただ、その御殿を組み立てたり、並べたりするのにとても手間がかかるため、1度出すと、ずいぶん長い間飾られていた。ひな祭りが終わったら、すぐに片付けないとよくないという迷信を、両親や祖父母は知らなかったのだろうか。迷信なんて信じないけれど、少なくともこれに関しては、当たってるってこと?