True Religion/Hot Tuna

昼間から身体中がダルくて、思考力もなくなってきた。多分、今日はバイオリズムが低下しているに違いないから、流れに逆らわないでおこう。そう思って、夕食後はのんびりとTVをつけていた。珍しく、プロ野球中継にチャンネルを合わせみた。ちょうどGがボロボロに負けている最中だった。今はひいきティームは特にないけれど、筋金入りのアンチGであることだけは長年変わらないので、しばらく楽しみながら見ていた。でも、気がつけば、イスの上でコンパクトに身体を折りたたんで、ウトウトしていた。これで何度目だろう、こんな器用な寝方をするのは(確か前にも書いている)。30分ぐらいで眼が覚めた。ニュースが始まっていたので、チャンネルを替えると、法王の葬儀を前に、ヴァティカンに数百万人もの人々が押し寄せている光景が映し出されていた。あまりの人の多さに、身体を休ませるスペースもなく、何十時間も立ち続けて体調を崩し、救急車で運ばれる人も後を絶たない。それでも、残った人たちはみんな口を揃えて「クタクタになっても、法王と最後のお別れをするためなら我慢できる」というようなことを言っている。多くの人々の信仰心をそれほどまでに駆り立てるのは、やはり故ヨハネ・パウロ2世のカリスマ性だろうか。
その一方で、国内では宗教の名を借りた卑劣な事件が明るみになった。新興宗教の教祖が、信者の小学生の女の子を暴行したという。子供たちの信仰心を逆手にとった、絶対に許せない犯罪。被害者は何十人もいるらしい。バレないように、教祖の立場を利用して、うまく口止めしていたというのだから、その汚さにあきれて物も言えない。また、今日、オウム真理教の元幹部の1人に、最高裁で死刑判決が下された。古くから存在する由緒正しい宗教の指導者がすべて立派で、新興宗教の教祖はみんな胡散臭い、というつもりはまったくない。でも、同じようなタイミングで、こういった相反するニュースが報道されると、思わず考え込んでしまう。宗教とは、あくまでも弱者を救済し、正しい方向に導くためのものであるべきなのに、それとは正反対に、私利私欲に満ちた指導者が、信者を食い物にするというなら、それはもはや宗教でも何でもない。近頃、そういった偽宗教が多すぎるように思う。
タイトル・ソングは、Tunaの3rdアルバム『Burgers』より。ブルーズをベースにした前2作に比べ、カントリー・テイストも感じられ、最初は物足りなかった。でも、聴けば聴くほど味が出て、今では、なくてはならない1枚。ジャケットもこれが一番シック。