Stone Free/Jimi Hendrix Experience

リラックスした日曜日によくあるように、眼が覚めたら正午だった。すでにランチ・タイムなのに、口にしたのは、どう見てもブランチとしか言えない軽いメニュー。寝起きには、そんなあっさりとしたものがちょうどいい。その後、のんびりと家の中で過ごすのがお決まりなのに、珍しく散歩に出た。もう終わったと思っていたお花見が、実は今日も楽しめることがわかった。行き先は近所の川沿い。遅咲きの桜が半アーチ状に遊歩道に乗り出し、最高の散歩コースを演出している。外は、家の中よりずっと暖かい。歩いているうちに上着が要らなくなった。ベンチで、お弁当を食べている人たちもいる。私もおにぎりが食べたくなってきた。用意周到、草むらにレジャーシートを敷いている人もいる。河原に降りている人までいる。桜だけでなく、足元には、タンポポや淡い色のスミレ、カラスエンドウが咲き乱れている。野生の小さな花も大好きな私は、ますます浮かれ気分になっていった。
河原に大きな塊のように群生している白い花の名前が「ユキヤナギ」だというのは、今日初めて知った。花の名前には、結構詳しいと思っていたのに、私としたことが・・・。悔しいから花言葉を調べてみたら、「可憐」や「静かな思い」だとか。残念ながら、私のイメージとはほど遠い。
結局、1本目の橋から次の橋までを、30分ほどかけて往復した。今日に限って、6cmぐらいのヒールの靴を履いていたことをちょっぴり後悔。
家に戻ってから見たのは、なぜかMick Taylorの80年代の映像。Stonesは大好きだから、そのメンバーとしての彼には興味があったけれど、ソロになってからは全然聴いていない。多分、あの外見のおかげで、無意識に「逆差別」していたに違いない。今は、そういう偏見を捨てるよう努力しているけれど、10代から20代の頃は、Mick TaylorやPeter Framptonといった、いわゆる童顔の「可愛い」系の人は苦手で、あえて聴こうとはしなかった(幸いにも、Jackson Browneは、ギリギリのところでそのチェックから逃れていた)。
だから、映像はそれほど真剣に見ず、音を聴くことに専念した。もちろん、ブルーズ・ナンバーは嫌いなわけがない。でも、フュージョンっぽくなると急に退屈する。私の趣味って、ホントにわかりやすい。そして、セットリストに入っていないのに、サウンド・チェックの時に「Blind Willie McTell」を歌っていたのを聴き逃さなかったのは、私らしいな・・・と思ったのに、実は、ソロ・アルバム『A Stone's Throw』の中でカヴァーされているようだ。