Journey Through The Past/Neil Young

これでついに6週連続で、週末に家を空けている。といっても、今回は帰省で、約8週間ぶりのこと。いつものようにCDを沢山用意したのに、車中で聴いたのはEric Andersenの2001年ライヴだけ。「弾き語り」の「弾き」の部分がほとんど省略され、まるで「語りかける」ように歌うのは、メロディラインを重視する観点ではやや物足りない。でも、歌詞を重視するのなら、それほど苦にならない(というよりむしろ、さらに効果的かも)。ただし、そうなると、車中で聴くには重すぎる。案の定、ひどく感情移入して、不安さえ感じられたので、気分を変えるため、くだらないことを考えてみた。この前、EMがたどたどしいフランス語でMCをするのが、妙に色っぽいと書いたけれど、Ericが同じようにしゃべるのを無性に聞いてみたくなった。彼の声なら、絶対によく似合うはず。ただし、決して「流暢」であってはならず、あくまでもカタコトであってほしい。そんな妄想に浸っている間に、すっかり気分が落ち着いた自分にあきれながらも、さらにあれこれ考えた。たとえば、逆に、ヨーロッパ語圏の男性が、訛りのある英語を話すのはどうだろう?残念ながら、全然ドキドキしない(女性の場合は、結構かわいいし、場合によってはセクシーだけど。これって性差別?)。所詮、こういった感覚的な問題を、理屈で説明しようとしても無理なので、ただの戯言として聞き流してほしい。
夜になって、いつものようにPCの前に座ることができないので、帰省中にはお決まりのようにTVをつけた。めぼしい番組が見当たらない中、『Red Violin』という映画を見た。たまたま、少し前に話題にしたGreta Scacchiが出ているので、ほんの話の種のつもりで・・・。
血のように赤いヴァイオリン(その謎は、エンディング間際で明らかになる)と、その持ち主を巡る数奇な運命を、17世紀から現代に至るまで、いくつかのエピソードを盛り込んで描かれた作品だった。長電話しながら見ていたので、画面に集中していたわけではないけれど、Greta Scacchiが登場するエピソードで、彼女の年下の愛人役の俳優が気になった。舞台は18世紀頃なのに、まるでひと昔前のロック・ミュージシャンのような風貌で、革新的なヴァイオリニストを演じていた。すかさず名前だけ書きとめたので、自宅に戻ったら調べてみよう(ある作品では魅力的でも、他の作品ではイメージが違ってガッカリ!というのもよくあるけど)。
タイトル・ソングにNeilを選んだのは、歌詞の一節に「fiddler」が登場するのをふと思い出したから。