Loan Me A Dime/Boz Scaggs with Duane A.

とても忙しい日だった。今日も仕事の中休みだったけれど、昨日のように雑用をしていたわけでもないし、外出したわけでもない。トラブルが発生したわけでもないし、お客が来たわけでもない(そもそも、誰か招きたくても誰も招けない)。電話していたわけでもないし、ネット接続すら夜遅くまでしなかった。
それなら、一体何をしていたのか?それは誰にも言えない。
だから日記に何も書けない。そんな時はどうするか?カスタム・メイド・ラジオのオンエア曲を紹介するという、姑息な手は当分使えない。困ったなあ。TVのニュースを見ても、これといって話題にしたいものもない。それならCMソング?少し前なら、Donovanの「Sunshine Superman」を聴いて和んでいた。今は、お茶のCMで流れているKinksの「You Really Got Me」が、映像とは全然不釣合いだけれど、インパクトのある曲なので、流れたとたんに、ほとんど無条件反射で画面を見てしまう。すると、出てくるのはオダギリジョーだからまあ悪くない(去年の大河ドラマで、カッコよすぎる役をもらって株を上げた)。それから、もっと新しいところでは、Boz Scaggsの「We Are All Alone」が、何かのCMに使われている。でも、今さらこの曲が流れても、目新しさはまったく感じられない。無難なつもりなんだろうけど、はたして効果はあるんだろうか?
で、この曲といえば、これまで色々なところで文句を言ってきたことが1つある。それは、Rita Coolidgeヴァージョンの邦題。不満に思うのは多分、私だけではないはずだけれど、あえてここでも言っておく。その邦題はなぜか「みんなひとりぼっち」となっているらしい(「らしい」と書いているのは、私自身、直接CDなどを見て確かめたわけではないので)。「alone」というのは、その場に、当事者以外に誰もいないということだから、もし「I am alone」なら「私はひとりぼっち」でもよい。でも、ここでは主語が「We」なのだから、「私たちはふたりっきり」(つまり、周囲に邪魔者はいない)ということになる。そして、ここで「All」は、「We」にかかるの形容詞ではなく、「Alone」にかかる副詞で、「まったく」とか「すっかり」という意味。それが、一体どうして「みんなひとりぼっち」なんかになったんだろう?邦題の中には、原題の意味から少しズレていても、驚くほど(あるいは憎いほど)的確に、その曲が伝えようとすることを表わしているものもある(たとえば、その最たるものが『若葉の頃(First Of May)』)。でも、「みんなひとりぼっち」だなんて。そりゃないよ。