Close To The Edge/Yes

昨夜、日記を書いた後、そろそろ始まるF1中継のことが気になってきた。明け方まで続くので、最後まで見る意気込みはなかったけれど・・・。
その前に、予選の結果を知るため、オフィシャル・サイトを覗いてみた。トヨタのJarno Trulliがポール・ポジション(トヨタにとっては初!)で、その後にRaikkonen、Buttonと続く。なかなかいい感じ。ところが、それはぬか喜びにすぎなかった。まもなく、信じがたい事態が発生!2日前のテスト走行で、トヨタのもう1人のドライヴァー、Ralf Schumacherが事故を起こしていたことを、私は知らなかった。その原因が、使用しているミシュラン・タイヤの欠陥にあることがわかり、ミシュランは、急遽、フランスから新タイヤを取り寄せて、交換を求めたという。にもかかわらず、主催のFIA側はそれを却下した。さらには、安全性確保のためコース内にシケインの設置を!というミシュランの再要求まで却下。そのため、トヨタやホンダ、ルノーをはじめ、ミシュラン・タイヤを使用するティームすべてが、レースを棄権する結果となった。逆に言えば、参加したのはブリジストン・タイヤを使用する3ティームの6台だけ。
これまで、レース中に何台もリタイヤして、完走できたのはごくわずか、という中継なら見たことがあるけれど、最初から2/3以上の車が「ボイコット」(余談ながら、実は、これも一種の差別用語まので、あまり使いたくないのだけど)するなんて、異常事態と言うしかない。そして、参加する数少ないティームの中に、今季絶不調のフェラーリが入っているというのも、何だか因縁めいたものを感じる。
案の定、観客席からはブーイングが飛び交い、まるで、日本のどこかの球場のように、色々な物が投げ込まれていた。怒ってその場を立ち去るお客も少なくなかった。このところ、シーズン毎にレギュレイションが変り、それによって、レースの流れにも大きな変化が生じているけれど、いくら決まりだからといって、安全性のためにタイヤ交換することさえ認めないFIA側の態度は理解しがたい。それでなくとも、Sennaを失った時のような突発的な事故さえ、F1にはつきものだというのに。
今後、どういった展開になるのか、ミーハー・ファンの私にはよくわからない。でも、ドライヴァーやコンストラクター、さらにはスポンサーといった、直接、F1に関わっている人々から、会場に足を運んだ観客、さらにはTV観戦のファンまで、さまざまな立場の人が、今回のいきさつに不信感を抱いたことは事実。どうにかしないと、F1が危ない。