Ballad Of A Thin Man/Bob Dylan

昨日から、またマウスの調子が悪い。よくストップして、そのたびに電源を落として強制終了しなければならない。いつ止まるか?とハラハラしながら書き込むのは、精神衛生上よくない。
気分直しに、Thin Lizzyのライヴ映像を見た。CSで放映された『Live & Dangerous』という、78年にレインボウ・シアターで行われたもの。DVD化もされている。実は、私とThin Lizzyの付き合いは古い。中学生の頃、何ヶ国もの子と文通していて、その中にアイルランドの女の子もいた。ある時その子が音楽雑誌を送ってくれた。英米のミュージシャンはほとんど載っていないその雑誌に、地元の新進バンドとして紹介されていたのがThin Lizzyだった。でも、グラヴィアを見ても、中学生の私のおメガネに適うようなメンバーは1人もいないので、ろくに記事すら読まなかった。ただ、その変わったバンド名だけは、ずっと記憶に残っていた。
やがて、日本の雑誌にも取り上げられるようになり、メンバー交代を繰り返して来日した。それでも、中学時代の第一印象が芳しくなかったので、特に注目しなかった。ところが、来日グラヴィアを見てドキッ!メンバーの1人が、それまで、ほとんど顔を被っていた超ロングヘアをバッサリ切って、なぜか詰襟の学生服姿(制服マニア向けコスプレ?)で写っていた。そのシャープな顔立ちに思わずときめいた。Scott Gorhamだった。サンタモニカ出身のアメリカ人で、オリジナル・メンバーではなかった。もし最初からいたら、見逃すわけがなかった。
今さら気取る必要もないのでハッキリ言うけれど、私は子供の頃から、こういう顔立ちの人に弱い。ただ、視覚的に気に入るのと、音楽的に興味をもつのとはまた別なので、Scottがいるからといって、あえてThin Lizzyのアルバムを揃えようとは思わなかった。ジャンル的にいえば「好き」な部類には違いないけれど、当時、もっともっと聴きたいバンドが数多くあったので、Thin Lizzyまで手が回らなかった。
それで、今回が、私にとって正真正銘の初Thin Lizzyとなった(何しろ、ヒットしたと言われる「The Boys Are Back In Town」すら聴いたことがなかったのだから。実際に聴いてみると、この曲は私にはちょっと軽すぎる)。お目当てのScottは、トレード・マークの長い髪をなびかせて、予想通り素敵だった。でも、たまにしか映らないので、眼を凝らしてその姿を追わなければならなかった。一番気に入った曲は「Emerald」。「Massacre」や「Don't Believe A Word」もよかった。私の好みって、本当にわかりやすい。