Saturday In The Park/Chicago

今年もまたBrian Jonesの命日が巡ってきた。去年の日記でも、もちろんふれている。36年前彼の追悼の場となったハイドパークで、昨夜から今朝にかけて、Live 8の催しが開かれていた。イギリス会場のハイドパークだけでなく、日本を含む残り8ヶ国の各会場でも同様のものが行われた。その様子は、CSで10時間以上にわたって中継されることになった。でもどうせ見られないものと、最初らあきらめていた。そもそも、少なくとも日本では、この催しの趣旨が後回しにされて、誰が出演するかという話題ばかり先行していたことにも疑問を感じていた。そりゃあ、このために再結成されるというPink Floydや、カナダ会場で急遽出演が決まったNeil Youngは、私だって見たいけれど・・・。
幸い、この一連のライヴがネット中継されることがわかり、早速アクセスしてみた。各地の様子を編集した国際映像の他に、ロンドンやパリ、ローマ等、単独会場のステージを見られる回線もあり、私はロンドン中継を選んだ。なじみのない顔ぶれも多いので、映像を見ずに音声だけ流すこともあった。そうすると、不思議なことに、音楽の合い間に流れるメッセージの方が耳に入ってくる。国際的な催しのせいか、ゆっくりとメッセージが伝えられ、わかりやすい。映像の合い間にも、次々とメッセージの文字が掲示されていた。また、Brad PittやWill Smithといった俳優陣も登場し、普段なかなか見られない真剣な表情で、世界の貧困を訴える。20年前のLive Aidと今回のLive 8の大きな違いは、前者が募金による「一時的」救済だったのに対し、後者は、貧困を根本的に絶つために力を合わせて訴えるというもの。金銭的援助だけでは、20年間たった今も何も変わっていないことがわかったからこそ、新たにこの試みがなされることになったのだろう。
私には珍しく、2時半過ぎに睡魔に耐えられなくなったので、後ろ髪を引かれつつPCを消した。9時頃気になって眼が覚め、再度アクセスしたら、予定より早く終了していた。それでも、ハイライト・シーンが見られるというのでありがたい。
結局、ハイドパークには20万人も集まり、同公園の400年の歴史上、最大数を記録したという。他国の会場でも、多分同様だったろう。ただ、これはあくまでも、6日のG8サミットと同時に、その開催地エディンバラで予定されている大々的な集会やデモの前哨戦にすぎないことを、覚えておかなければならない。そして、趣旨そのものの賛否より前に、自分達が「恵まれた」側にいるということを、肝に銘じておかなければならない。