Take Me Away/Roger McGuinn

WEB日記を書く場合、どこまでプライヴァシーに立ち入ったことを書いてよいものか、迷うことがよくある。わざわざ読んで下さる不特定多数(ここの場合貴重な「特定少数」?)のみなさんを、不快にさせてしまうほどシリアスなことは書くべきではない、というのが私の基本方針なのに、それを忘れて、つい感情の起伏をそのまま書き連ねてしまうことが多い。
それでも、家庭内の問題となると、もっと慎重になる。なかなか日記が進まなかったのも、そういう事情があるから。一昨日、母がやって来た日のことは、妹の話題だけで終わったけれど、事態はもっと深刻だった。去年、父が亡くなって一番ダメージを受けているのは、当然のことながら母で、そういった精神的喪失感だけでなく、残った雑務をほとんど1人できりもりしていることからくる心労も大きそうにみえる。私達は、帰省時に断片的に説明されるだけなので、全体像が今ひとつ見えてこないし、母も「どうせ、アンタたちはたまにしか帰って来ないんだから、言っても仕方がない!」と半ばスネている。実家は資産家でも何でもないけれど、母1人では手に負えないだけの建物と土地があり、今回、便宜上、その名義を4人に分担して書き換えることになった。カタギの会社勤めをしている妹や弟は無理だとしても、中途半端な自由業もどきの私には、何とか実家に戻り、ずっとそばに居てサポートしてもらいたがっているというのが、父が健在の頃から、両親たっての希望だということぐらい、私にも痛いほどわかっている。でも、そうなると、私の生活は大きく変わってしまう。経済的に、今よりずっと楽になるのは眼に見えている。ネットがこれだけ発達した時代なので、こうして日記を書いたり、ネット上で交流することも、今と変わりなく行える。仕事の方も、そう大差はない。でも、ネットを離れた実際の生活となると、そんなわけにはいかない。そのあたりのことを、母にどう説明すべきなのか、悩んでしまう。
しかも、こんな時に限って、仕事部屋兼遊び部屋のエアコンの調子が悪くなった。フィルター掃除をこまめにしているのに冷えないというのは、いよいよ寿命?シャワーの温度調節機能も、去年から狂ったままだし、この家に居ることにもだんだん耐えられなくなってきた。引越しの話は、すでに去年から何度も考えている。でも、膨大な量の荷物のことを思うと、いつも二の足を踏んでしまう。考えれば考えるほど、頭が痛くなってくる。こんな時は、やたらピリピリして、些細なことにも敏感に反応してしまいそうだ。