Diddy Wah Diddy/Corey Harris

いつもの帰省なら、午後ゆっくり出かけるのに、今回は午前中に家を出た。しかも、自由席の空席を確保するため、30分ぐらい列に並ぶ覚悟で、かなり早めに・・・。ところが、帰省ラッシュ開始より1日早かったせいか、予定より1本早い電車に乗ることができた。おまけに、途中で隣の席の人が降りたので、あとは1人でゆったりと。なかなかいい感じ。
道中、聴いていたのはCorey Harrisの『Greens From The Garden』。そう、新品で買ったはずなのに、スクラッチ入りの明らかな中古品だったため、業者にクレームをつけたれいの代物。幸い、音飛びはしなかった。半分うとうとしながら聴き流した限りの印象で言うと、聴き始めてしばらくの間は、思ったよりファンキーで肩すかしを受けた。苦手なホーンが随所に入っているというのも、マイナス要因の1つ。それから、ヴォーカルがガサツで、ややもすれば稚拙に聞こえる。わざと下品っぽく、投げやりなヴォーカルなら大好きなのに、自然にガサツなのはどうも苦手。この一見微妙そうで、実は大きな違い、わかるかな?
後半に近づくと、私が期待していた泥臭くブルージーな曲も増えてきた。「Sweet Black Angel」や「Lynch Blues」などを聴くと、ホッと落ち着き、安らぎすら感じられる。ラグタイムに関しても同様なので、「Nola Rag」も文句なし!Woody Guthrieのカヴァーも2曲あった。そして、タイトル・ソングに使ったBo Diddleyのカヴァーも。この曲は(というか、この曲に限らないけど)、多くの人にカヴァーされていて、あのLeon Redboneも取り上げている(その昔、何もわからないまま、この人にちょと興味をもってライヴを見に行ったけれど、その時のことが、今頃mixiで話題になっていたので驚いた)。
さて、初めてのアーティストの後は、やはりなじみの音が恋しくなるので、またまた懲りずに定番を聴くことにした。それが何か、あえて書かないけれど・・・。
実家に着いたら、ちょうど昼食に間に合う時間だった。初盆の飾りつけも、ほぼ完了していた。母が1人で全部やり、誰も何も手伝わなかったのは気が引ける。でも、そういうしきたりのことは何もわからないし、そもそも、私自身は無宗教。いや、この言い方には語弊がある。単に、どの宗教にも属さないというだけで、漠然とした信仰心がないわけではないし、父を含め、先祖を供養したいという気持ちには変わりがない。ただ、みせかけのしきたりとか、そういったものにとらわれすぎるのはどうかと思うだけ。その点については、父も同じような考えだったなあ。