Once I Was/Eric Andersen

夕方からEric Andersenのライヴがあると思うと、なかなか仕事に集中できず、早々と切り上げて家を出た。予約番号は3番だったけれど、開場時間になっても、私より前の人は来ないので、トップバッターで入場して、最前列の真ん中のテーブルを確保した。Neil Youngのコンサート以来、2年ぶりにお眼にかかるNさんや、半年ぶりのBSさんご夫妻の姿もあった。約30分のオープニング・アクトの後、8時前にEricが登場した。最後に彼を見たのは、シスコで79年のことだった。それ以来、<a href="http://www4.diary.ne.jp/logdisp.cgi?user=435022&log=20040509">封印</a>が解かれるまで20数年の歳月を必要としたことは、これまでに何度か述べた通り。
何となくうれしかったのは、古い曲よりも、ここ数年に出たアルバムのレパートリーが多かったこと。中でも、<a href="http://www4.diary.ne.jp/logdisp.cgi?user=435022&log=20040510">『You Can't Relive The Past』</a>に収録されているTownes Van Zandtとの共作「Meadow Lark」が始まった時には、初来日の時と同じように、涙が出そうになった。そして、同アルバムのタイトルにもなっている「You Can't Relive The Past」(こちらはLou Reedと共作)でいったんステージを後にした。どうやら、今回の一連のライヴで、この曲をラストにもってくることが多いらしい。あえてこれを締めくくりに選ぶというのは、つまり、彼が「過去の人」ではないということを、暗にアピールしているのに違いない。その姿勢がうれしい。
アンコールでは、「Blue River」と「Close The Door Lightly」を聴くことができた。後者は、会場によって変わり、「Moonchild River Song」を演ったところもあるという。実はそれも聴きたかったけれど、贅沢を言っていたらキリがない。
タイトル・ソングは、来月発売されるカヴァー・アルバム第2弾『Waves』より。会場で先行発売されていた。もちろん、オリジナルはTim Buckley。ちなみに、第1弾は<a href="http://www4.diary.ne.jp/logdisp.cgi?user=435022&log=20041214">『The Street Was Always There』</a>だった。いずれのアルバムでも取り上げられているFred Neilの曲を、2曲も演ったということからも、彼に対する敬意がよくわかる。そういえば、RCRのサブ会場(展示場)でFred Neilのミニ・ライヴが行なわれた時、まばらな観客に混じってEricの姿もあり、彼を凝視していたことを思い出した。その時の「The Other Side Of This Life」を、今夜、Ericのカヴァーで聴けたというのは、実に感慨深い。