Ophelia/The Band

カトリーナの次にアメリカ南部に近づいていたオフィーリアは、大きくならないまま、まもなく消滅するらしい。オフィーリアといって、一般に連想されるのは、Shakespeareの名作『ハムレット』の登場人物。けれど、ロック・ファンにとっては、当然、The Bandだろう。それから、Jim MorrisonがBrian Jonesの死を悼んで書いた「Ode To LA While Thinking Of Brian Jones, Deceased」という詩にも、Opheliaが登場する。そこでは、Jim自身が、Hamletを演じる人物に自分をなぞらえ、BrianをOpheliaにたとえている。”I hope you went out, smiling like a child into the cool remnant of a dream. The angel man with serpents, competing for his palms & fingers, finally claimed this benevolent soul. Ophelia leaves sudden in silk”などというくだりは、特に美しい。
と、珍しく、文学的な気分に浸っていたのに、秋ともなればもう1つ忘れてならないのがチョコレートの新作。今年もまた、チョコレートそのものを楽しむのではなく、何かプラス・アルファして、より濃厚なデザート風にしたものが多いようだ。大手スーパーでは、キャンギャル(?)が色々試食を勧めてくれる。長年にわたって、重症のチョコレート中毒を自認してきた私だけれど、最近ようやくその呪縛から解き放たれている。以前は、板チョコ1枚やチョコレート菓子1箱なんて、軽く朝飯前。それどころか、日に何度も食べることさえあった(そのわりに、ニキビに悩まされた覚えは1度もない)。でも、今はほんの2〜3切れか2〜3粒だけで充分。もちろん、カロリーが気になるというのも、大きな理由だけれど、たとえロー・カロリーであろうとも、少しだけで充分と思えるようになってきた。だから、せっかくキャンギャルが勧めてくれても、それを試食すればもう満足して、あえて買う気がしない。
でも、未だに誘惑にさからえず、つい手を延ばしてしまうのは、チョコと抹茶がミックスされているもの。というより、「抹茶」系なら、チョコであろうと何であろうと見逃せない。その大半が、期待を裏切るようなものであることぐらい、買う前からわかっている。なのにやめられず、ひと口食べてから、「全然苦くない!」とか、「抹茶の香りがせずに、甘いだけ!」などと文句を言う。最近買ったものの中にも、そういう怒りを覚えるようなものがあった。パッケージの写真を見ただけで、うすうす察知していたけれど、実際に確かめてみたかった。でも、営業妨害になるといけないので、あえて名指しはしない。