Every Hungry Woman/The Allman Bros. Band

午前中に法要を終え、そのまま会食を行なうお店に移動した。このところ、帰省のたびに何らかの名目で会食が多いけれど、いつも決まって、その量の多さにあきれてしまう。普段食べている量に換算すると、多分、たっぷり3食分以上が、1度に出てくる。そんな時は、前の食事を控えめにして、なるべくお腹をすかせた状態で挑むのだけれど、いくらがんばっても限度がある。そして、手もつけないまま残ったものを眼にすると、貧乏性の私は、何とかしたくなる。
多分、そう感じるのは、アメリカで何か残すと、有無を言わさず持ち帰らされることが多かったからだと思う。ずいぶん前のことなので、今はどうなっているかわからないし、お店によって違うのかもしれない。だけど、少なくとも、私が足を運んだお店は、安いお店から高級店(もちろん、自腹のわけがない)まで、ほぼ100%そうだった。持って帰らないと、ウエイトレスにしかられることさえあった。このドギーバッグ・システムは、アメリカらしい実に合理的な考えで、私も大賛成だった。特に美味だったのは、ステーキやロースト・ビーフの残りを持ち帰り、翌日作る洋風チャーハン。おいしさを2度楽しむことができた。
でも、日本の場合、なかなかそういうわけにはいかない。生ものが多いことと関係しているのだろう。万一、食中毒でも発生した場合、お店が責任を取らされるので、持ち帰りを禁止することが多いと聞く。結局、今回も、泣く泣くあきらめた。
そうして、満腹のまま、みんなよりひと足早くお店を後にして、帰りの電車に乗った。ところが、ここでアクシデントが発生!しばらくウトウトしていたら、途中、いくつ目かの駅に停まったまま、なかなか発車しない。「パンタグラフにビニールがひっかかっているため、電気系統の技術者を呼びに行っています。到着するまで、しばらくお待ち下さい」というアナウンスが聞こえてきた。どうやら、おりからの強風が影響しているようだった。それにしても、「呼びに行く」って一体、どういうこと?比較的大きな駅なのに、技術者が常駐していないなんて・・・。その後まもなく、屋根の上をバタバタと動き回る音が聞こえてきた。何と原始的な処理法だろう。けれども、その間ずっと、室内灯とエアコンは消されていた。真夏や夜だったら、パニックに陥っていたかもしれない。結局、目的地には30分遅れで到着した。気の短い私にとって、どうにか許容範囲だった。後続の電車には、もっと影響が出たそうで、早めに乗ったことが、まさに不幸中の幸いだった。