Lotta Love/Neil Young

一昨日、実家に居る時、たまたまBSで『ツインズ(Twins)』を見ることができた。
Arnold SchwarzeneggerとDanny DeVitoが扮する、姿形も性格も特質も、まったく正反対の二卵性双生児の話だということぐらいは把握していたけれど、まさかそこに、Jeff BeckやNicolette Larsonが出演しているなんて、今の今まで知らなかった。やはり80年代は、私にとって、氷河期だったようだ。
とにかく、そういうわけで、2人の出演シーンだけを目当てに、眠い眼をこすって見ていたら、ストーリーのテンポがよいせいか、結局、最後まで見る羽目になった。まあ、よくあることだ。それにしても、Nicoletteのバックで、Jeffがギターを弾いているなんていう場面は、それまで夢に描いたことさえなく、実に不思議な気がした。当時の音楽状況にはまったく疎いため、一体どういう経緯で共演したのかわからない。ただ、Nicoletteの歌が終わり、次に、Jeffにスポットが当たったとたん、画面が切り替わるなんてひどい!後で調べてみたら、サントラでは、私の大好きな「Train Kept A Rollin'」も演奏している。そのシーンはぜひ見たかった。この曲は、その昔『欲望(Blow-Up)』にYardbirdsが出演していた時にも演奏されたことで有名だ。尤も、その時は、著作権の関係だか何だかで、タイトルが「Stroll On」となり、歌詞も替えられていたけれど。Jeffに夢中だった頃、この映画を見たくて見たくてたまらなかった。でも、劇場公開はそれより何年も前のことで、おまけに、当時はvideoなんていう便利なものはなかったので悔しい思いをした。結局、念願が叶って、Jeffがギターをぶっ壊すシーンを実際に見ることができたのは、ずいぶん後になってからだった。
タイトル・ソングは、大ヒットしたNicoletteヴァージョンではなくて、Neilのオリジナル・ヴァージョン。当時のNicoletteはとてもキュートで大好きだったけれど、彼女の元気一杯のヴァージョンより、Neilがちょっと情けなさそうに歌う方が、私の好みに合っていた。同じことが「Love Is A Rose」にもいえる。当時のLindaも大好きだったけれど、やはり、彼女の元気なヴァージョンより、Neilのオリジナルの方が何倍も好きだった。私自身、声にハリがなく、音程も不確かなので、元気がよすぎると、圧倒されてしまうからかもしれない。
でも、そんなに元気そうだったNicoletteが亡くなってから、そろそろ8年になる(ということは、『ツインズ』に出てから10年もしないうちに亡くなったということ?)のだから、人の運命なんてよくわからない。