The Tunnel Tigers/The Johnstons

先月末、ふと思い立ってmixi日記に『Electric Muse』のジャケット写真を載せた。私は決してアナログ・マニアではないし、レア盤なんてほとんど持っていない。何度かの引越しのたびに、LPの数もどんどん減っていった。多分、一番沢山持っていたのは学生時代。でも、その頃でさえ、せいぜい500〜600枚程度しかなかったと思う(きちんとリストアップしていたわけでもないし、数えたこともないので、あくまでも推測。このいいかげんさ)。今では、一体、その何分の一に激減したことだろうか。そもそも、プレイヤーを手放してからもう何年にもなるので、LPを聴くことすらできなくなっている。
そんな中で、比較的珍しいかと思われるのが、この『Electric Muse』だった。「The Story Of Folk Into Rock」というサブタイトルが示す通り、ブリティッシュ・トラディショナル・フォークをルーツとしたバンドや、ソロ・アーティストが集められた4枚組のコンピレイション盤だった。Fairport Convention、Pentangle、Steeleye Spanといったおなじみのバンドと、その周辺の人々をはじめ、ちょうどその頃、私が興味をもち始めたアーティストが詰まっている(Trafficも「John Barleycorn」1曲だけ取り上げられている)。このアルバムを手に入れたいきさつは、今となっては、はっきり覚えていないけれど、多分、初めて渡米した時知り合ったアメリカ人に教えてもらったように思う。
それから何年もたって、ネット上で、このアルバムのCD化を耳にしたものの、その時はあまり気にも留めなかった。今頃になって気になり、本腰を入れて調べてみたら、タイトルが『New Electric Muse』と変わり、4枚組のLPが3枚組のCDとなっているのがわかった。しかも、LP発売後に発表された、その流れを汲むアーティストの音源が何曲も加えられている。これはもう、ぜひとも手に入れなければ!と思ったら、すでに入手困難状態。代わりに、『New Electric Muse2』というものを見つけた。こちらは、「The Continuing Strory Of Folk Into Rock」というサブタイトルがついているように、まさに続編ともいえるCD3枚組のコンピ盤だった。これなら、イギリスでどうにか手頃な価格で入手可能なので、早速注文したところ、早々と今日届いた。各CDにそれぞれ「King Arthur's Children」、「The Wild Beasts In the Forest」、「Songs Of Experience」というタイトルがつけられ、ほぼ年代別に分けられて、初めて眼にするアーティスト名も多い。これからのシーズンに聴くのが、ちょうどピッタリといえる。