I'm A King Bee/Grateful Dead

少し時間ができたけれど、まだゆっくりした気分ではないので、とりあえず、先日届いたCDの中からまず、Chicago Blues Reunion『Buried Alive In The Blues』を聴いた。落ち着かない時に、少しでもリラックスするためには、やはり耳に馴染んだブルーズを聴くのが一番いい。アルバム・タイトルにもなっている「Buried Alive In The Blues」は、Nick GravenitesがJanis Joplinのために書いた曲。レコーディングの前の晩亡くなったので、『Pearl』のアルバムには、Janisのヴォーカルなしで収録されているというエピソードが知られている。Nickはこのライヴ・アルバムのMCでも、懐かしそうにそのことを語っていた。
ところで、彼の苗字「Gravenites」は、長い間、英語読みの「グレイヴナイツ」に慣れていたため、「グラヴェナイテス」という正しい読み方には、なかなか馴染まなかった。実際に彼に会ったことのあるCHIKAKOさんが、強くそう主張していたにもかかわらず・・・。でも、ここ2〜3年の間に聴く機会がめっきり増えたThunder & LightningやGravenites Cipollina Bandのライヴ音源で、はっきりとそのように紹介されているのを何度も耳にするうちに、ようやく正式な読み方に慣れてきた。そういえば、Gravenites Cipollina Bandのギリシャ・ライヴ音源というのもある。あえてそんなに遠くまで足を延ばしたのも、ギリシャ系の彼にとって、自らのルーツでもある国を訪ねたかったということだろうか。
アルバムに話は戻る。このアルバムにはTracy Nelsonも参加し、数曲、ヴォーカルを担当している。でも、正直に言うと、彼女のヴォーカルに対しては、それほど思い入れがない(私好みの女性ヴォーカルは、ウィスパー系が中心だということからもわかるはず)。それより、私が注目したのは、唯一「I'm A King Bee」で聴けるCorky Siegelのヴォーカル!若い頃のJormaのようにユルく、そしてけだるく、実に色っぽい歌い方をする。思わぬ拾い物だった。これまで、1度も聴いたことがなかったのが悔やまれる。
結局、CDばかり何度か聴き返したため、おまけに付いていたDVDはまだ見ていない。楽しみは後に取っておこう。
こんなわけで、今日のタイトル・ソングも同名曲。初めて聴いたのは、当然のことながら、Stonesヴァージョンだった。Stonesが選ぶカヴァー曲は、どれもこれも、私の好みにピッタリとはまっていた。Stones以外にも、この曲をカヴァーしているバンドは多い。そんな中で、DeadにしようかDoorsにしようか迷った結果、Deadヴァージョンを選んだ。