Behind The Mask/Artie Traum

新聞を取るのをやめてもう何年にもなる。物が捨てられない性分なので、古新聞がたまる一方だった。それで、ある時思い切って購読をやめた。それ以来、ニュースはTVとネットだけに頼っている。おかげで、三面記事をよく見逃す。だからといって困りはしない。それでも、たまに、くだらないニュースが眼に留まり、笑ってしまうことがある。
今日見つけたのは、マスク・フェチで捕まったのが中学教諭だというあきれた事件。教育関係者の不祥事は今や日常茶飯事とは言え、今回は、それがマスク・フェチというのだから、怒りより先に苦笑が伴う。理解に苦しむフェティシズムは数多いけれど、口元を覆う白いマスクを見て興奮する人なんて初耳。しかも、きっかけは、小学生の頃、担任の女教師のマスク姿だったというのだから、あきれるというか、奥が深い(?)というか・・・。普通は、フェティシズムにつながるマスクといえば「仮面」の方だろうに。
たとえば、有名なヴェニスカーニヴァルでは、参加者は仮面をつける。その様子をTVで見た時、タイム・スリップしたかのようなその光景は、実になまめかしく感じられた。そういえば、同じイタリアが舞台の映画『ロミオとジュリエット(Romeo & Juliet)』にも仮面舞踏会のシーンがあった。これまた、妖しく美しかった。
毛色は違うけれど、そのものズバリ『マスク(The Mask)』という映画もあった。これについては、長い間、Jim CarreyとCameron Diaz主演のコメディしか知らなかったけれど、それ以前に、同タイトルでずっとシリアスな作品がもう1本あり、そこにはLes Dudekがチラッと登場していたという。昨年初めて知り驚いた。
マスクをつけたキャラクターといえば、古くは怪傑ゾロ。そして、バットマンやスーパーマンスパイダーマンといった、一連のアメリカン・コミックのヒーロー達。キャット・ウーマンも捨てがたい。日本では、遊星仮面。長い髪をたなびかせる姿に、子供の頃あこがれた。それから、仮面の忍者赤影。これは、数年前リメイクされた。一方、「笑い仮面」は怖くてたまらなかった。
そういえば、日韓共催のサッカー・ワールド・カップでは、マスクをつけて登場した日本代表の宮本選手が「バットマン」と呼ばれて話題になった。でも、マスクで隠すのが惜しいほど素顔はきれいだった。同様のことが、前述のリメイク版「赤影」や、阪神タイガースの矢野選手にも言える(不謹慎ながら、キャッチャー・マスクが邪魔!と常々思う)。
三面記事から、ここまで話が脱線するなんて、我ながらあきれるなあ。