Doctor My Eyes/Jackson Browne

幼少期からずっと、病院&お医者さん&注射の3点セット恐怖症が続いている。痛みに対して過剰に反応する上、極度の心配性なので、なかなか病院に行く勇気が出ず、休息と気合で強引に自然治癒させてしまう。かつて、風邪をこじらせ、1ヶ月以上家で安静にしてようやく治ったということもあった。数年後、その時の症状をネットで調べてみると、肺炎だったとことがわかりゾッとした。
こんな具合なので、歯科にさえなかなか行けず、治療済みの歯の詰め物が少し取れたぐらいなら、がまんして放置している。でも、今回に限っては、そうも言っていられない。数日前、歯を磨いている最中に、奥歯にかぶせている金属がポロリと外れた。これはマズい。むき出しになった部分に舌が触れると、痛くてしゃべりづらい。確か、こういうのを放置しておくと、取り返しのつかないことになりかねないというのをTVで見て、恐怖におののいた記憶がよぎる。
それで、仕事が一段落つく来週早々、歯医者さんに行こう!と意を決した。いや、「行かざるをえなくなった」と言うべきか。
その予定をさらに早めて、まだ仕事中にもかかわらず、あえて今日行ったのは、あれこれ余計な妄想にとらわれて、仕事が手につかなくなったから。
でも、引越してまだ日が浅いので、どこに行けばよいかわからない。家の真横にこぎれいな歯科があるけれど、外観にお金をかけすぎているところは、あまり信用できない気がする。結局、ネット検索で評判のよさそうなところを選び、昨日問い合わせてみた。初診でも要予約で、今なら来週しか空いていないと言われたけれど、こちらの差し迫った状況を伝えると、今日の午後、特別に時間を作ってくれた。そんな配慮がありがたい。
それでも、電話の後、少しも落ち着くことのないまま予約時間を迎えた。ドアを開ける瞬間の緊張感は、とても言葉に表せないものだった。細かい問診表にビッシリと書き込み、自分がいかに痛みに弱く、また、気が小さいかということを必死で訴えた。幸い、ドクターは、それら全てを理解してくれそうな人だった。「もし、取り返しのつかないことになっているのなら、正直に教えて下さいね」と、真剣な表情で訴える私に、「大丈夫ですよ」と優しそうな表情で答えて安心させてくれた。ただし、悪い部分は一箇所だけではなく、全治療を終えるには、かなりの時間がかかるとのこと。これは想定内のことなので、驚きはしない。こんなわけで、しばらく通院生活が続く。
で、今日のタイトルも、できれば「Doctor My Teeth」にしたいところ。