Joey/Bob Dylan

心地良さが不快さに変わる一歩手前のような、そんな1日だった。ちょうど、暖かさと暑さの境界線にいるような・・・。この感触は、20年以上前の初夏に、LA空港に降り立った時のものとよく似ている。その時の目的地は、仕事でしばらく住むことになっていたサウス・ラグーナだった。でも、今日、自転車で向かったのは、先月から通っている歯医者さん。何たる違い!これじゃ、せっかくの郷愁も台無しになる。
帰宅後、意外なアルバムのニュースが届いていた。恐らく、ほとんど誰にも注目されることのないアルバム。私だって、それがJoey Covington絡みでなければ、きっと無視していたはず。
Joeyといえば、この日記でも何度か話題にした通り、JAの歴代のドラマーの中で、評価の低さは1、2を争う存在で、JAがロックの殿堂入りした時にも、名前が外されていたという気の毒な人。JA在籍当時、ろくにドラムすら叩けなかったSkip Spenceが、後に参加したMoby Grapeの名声と共に、今や伝説化しているのとは大違い。それでも、Joeyが女性陣に意外に人気が高かったのは、そのルックスが大いに関係しているに違いない。それに、ドラマーとしてではなく、ソングライターとしての彼も捨てがたい。そんな彼が、マイアミ出身のLAurenという、そう若くない女性シンガーのデビュー・アルバム『Hideout Is A Crook's Best Friend』をプロデュースし、自身も参加しているという。そこで取り上げられている曲目を見て、思わずニタリ!
Marty Balin作の2曲以外、全てがJoeyの作。しかも、「Pretty As You Feel」、「Emergency」、「You Wear Your Dresses Too Short(このアルバムでは「I Wear My Dresses Too Short」)」、「The Man(ここでは「The Bludgeon of the Bluecoat」)」といった、JAのライヴでおなじみだった曲がカヴァーされている。カヴァー好きの私は、それだけで「おおっ!」と思ってしまうのだから、相変わらず単純だ。肝心のヴォーカルは、短い試聴だけで、断定的なことは言えないけれど、良くも悪くも、やや時代遅れの女性ロック・シンガーという感じ。
ついでに、Joeyのサイトを覗いてみると、幻に終わったHot Tunaの<a href="http://www4.diary.ne.jp/logdisp.cgi?user=435022&log=20050419">ジャマイカ・セッション</a>のテープを、BMGが発掘したとかなんとか・・・。それなら、出し惜しみせず、早くリリースしてほしい。
Joeyつながりのタイトル・ソングは、大好きなアルバム『Desire』から。Emmylou Harrisの透き通ったバック・コーラスが印象的。