Circle Game/Buffy Sainte-Marie

数日前にちょっと調べ物をしていたら、本日28日は、Bruce Davisonの誕生日だということがわかった。
それで、タイトルはもちろん彼の代表作『いちご白書(The Strawberry Statement)』のテーマソング。
歌詞の後半に♪So the boy who dreamed tomorrow now is twenty〜♪というフレーズがあるけれど、彼自身は20歳どころか、今日で60歳になった。でも、さらに歌詞が♪Though his dreams have lost some grandeur, coming true, There'll be new dreams, maybe better dreams and plenty before the last revolving year is through♪と続くように、現在の彼もまた、映画とTVの両方で地道な活動を続けている。しかも、俳優としてだけでなく、時には、監督やプロデューサーとして名前が出ることもある。10数年前には、アカデミー助演男優賞にノミネートされていたという(あいにく、これは見逃した)。実は、彼が今もなお、こうして精力的に活動していることに気づいたのはつい数年前のことで、その時点ですでに「かつて大好きだった俳優」として、心の片隅に大切にしまっている存在となっていた。
だからこそ、何気なく見たDVDやTVで放映された映画の予期せぬ場面に、何度かひょこっと現れたのを見て驚き、昔のイメージを壊さないその姿に喜んだものだった。
男優、女優問わず、私の好きな俳優は多い。どのようにして好きになるかといえば、やたらとインパクトが強くて、無意識のうちに気になってしまったり、ちょっとした仕草や表情、あるいはしゃべり方に、コロッと参ってしまったりという場合が多い。また、静止画像を見ても何とも思わないのに、いったん、スクリーンに登場すると、その映画が終わるまで(あるいは、終わってからしばらくの間)、夢中になってしまうというパターンもある。
そんな中で、Bruce Davisonは、強烈な個性があるわけではないし、うっとりするほどの美形でもなく、セクシーでたまらないわけでもない。また、陰があって屈折しているタイプでもない。それなのに、今もずっと忘れることができないのは、一見さり気なく見えるその姿の奥底に、実は、私を引きつけてやまない、不思議な魅力が潜んでいるということなんだろう。
そして、どちらかといえば、あまり面白味がなくまじめなノンフィクション原作の『いちご白書』が映画化され、今なお色褪せることのない名作として残っているのは、そこで効果的に使われている数々の名曲もさることながら、主役の2人、つまり、彼とKim Darbyに負うところが非常に大きいというのも間違いない。